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聖なるイチジクの種のmisuzuのレビュー・感想・評価

聖なるイチジクの種(2024年製作の映画)
4.2
期待以上の良作。
大袈裟でなく監督やキャスト、スタッフは命懸けでこの映画を作っており熱量の高さが作品の随所に伺えた。
前半はイランの社会的な事件や問題などの現状が描かれており、日本とは文化や風習が全く異なることもあって俯瞰的に観ていた。
後半は国と抑圧を受けている国民の姿がそのままイマンと彼の家族の関係に置き換わり、世界のあらゆるところで起きている家父長制の問題としても観ることができる。
銃の紛失というサスペンス的な展開もありエンタメとしても楽しめるけれど、ラストは社会派作品として観るとあまりにも衝撃的。
鑑賞後に改めて映画のタイトルの意味を反芻してしまった。

019 / 2025年
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