misuzuさんの映画レビュー・感想・評価

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ザ・ルーム・ネクスト・ドア(2024年製作の映画)

4.0

ほぼジュリアン・ムーアとティルダ・スウィントンの2人による会話劇。
2人の演技が素晴らしく飽きることがない。
生と死という重いテーマながら軽やかさがあり、考え過ぎずに観ることができた。
ペドロ・アルモ
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ドリーミン・ワイルド 名もなき家族のうた(2022年製作の映画)

4.0

実話ゆえ派手さはないけれど、家族愛に満ちた心温まる作品。
ドニーの才能を信じ全力で応援する父と兄の姿に感動した。
劇中でドニーが実際に作った楽曲が流れるけれど、自分の好みにも合っていたこともあり鑑賞後
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blur:Live At Wembley Stadium/ブラー:ライヴ・アット・ウェンブリー・スタジアム(2024年製作の映画)

4.2

あなたはblur派?それともoasis派?
どちらであっても楽しめる最高のライブフィルム(ちなみに私はoasis派)
全力でプレイするバンドに応えるように、笑顔を見せ時に感動の涙を流す観客達。
その姿
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リアル・ペイン〜心の旅〜(2024年製作の映画)

4.0

ユダヤ人のデイヴは亡くなった祖母の遺言により、兄弟のように育ちながらも今は疎遠となった従兄弟のベンジーとともに祖母の祖国であるポーランドを巡るツアーに参加する。
旅を通してデイヴとベンジーはそれぞれが
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スカイウォーカーズ: ある愛の物語(2024年製作の映画)

3.7

超高層建築に不法に侵入し頂上でセルフィーを撮影するルーフトッパー。
カップルで活動するヴァーニャとアンジェラに密着したドキュメンタリー。
無謀ともいえる挑戦を続け人気インフルエンサーとなった2人だけれ
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満ち足りた家族(2024年製作の映画)

4.0

利益優先の弁護士の兄と道徳的な医者の弟。
傍から見れば裕福で完璧なふたつの家族がある事件をきっかけに崩壊していく。
事件を境に兄弟の倫理観が逆転していくけれど、キャストの熱演もありリアリティを感じられ
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雪の花 ―ともに在りて―(2025年製作の映画)

3.7

江戸時代に天然痘の根絶のために尽力した町医者・笠原良策の伝記映画。
種痘(予防接種)のため奔走した笠原だけでなく、多くの無名の人達の協力があってこそ天然痘の撲滅に繋がったことをこの映画で知ることができ
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ゴールドフィンガー 巨大金融詐欺事件(2023年製作の映画)

3.7

トニー・レオンとアンディ・ラウの再共演が観られただけで満足度はかなりある。
作品としてはテンポは良いものの印象的な場面が少なく、イマイチ盛り上がりに欠けていたように感じた。
中盤ではコメディ風の演出も
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トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦(2024年製作の映画)

4.2

親子愛、師弟愛、友情にアクションと2時間余す所なく楽しめる胸熱娯楽大作。
80年代の良い意味でギラギラしていた香港の風景が再現されているところが良かったし、あの頃を代表する俳優であるサモ・ハン・キンポ
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アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方(2024年製作の映画)

3.7

ドナルド・トランプを「作った」ロイ・コーンとの関係を中心に、若かりし頃のトランプの姿を描いた伝記映画。
偉人とは異なり何事かを成し得た人物ではないので感銘を受けることはなく、正直、内容があるとは言い難
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セキュリティ・チェック(2024年製作の映画)

3.7

前半の犯人との心理的な駆け引きはやや冗長に感じたけれど、後半のアクション中心の展開になってからはおもしろく一気に観た。
ツッコミどころはあるものの空港を舞台にしたスケールの大きさもあり、映画館で観た方
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ビーキーパー(2024年製作の映画)

4.0

安定のジェイソン・ステイサム無双映画。
テンポが良く、お腹いっぱいアクションを堪能できるのでラストまであっという間。
既視感のある物語やツッコミどころも逆に愛せるほど観客の観たい気持ちに100%応えて
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劇映画 孤独のグルメ(2025年製作の映画)

4.0

長尺の映画だからこそドラマの部分もしっかりありつつ、それでもいつもと変わらず胃袋を満たす五郎さん。
長年主演を務めてきた松重豊さんが監督だからこそ作れた愛ある映画だと思った。
クロマニヨンズの主題歌も
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Brother ブラザー 富都(プドゥ)のふたり/アバンとアディ(2023年製作の映画)

4.0

血の繋がりはないけれど共に親がおらず兄弟として暮らしているアバンとアディ。
身分証明書を得られない彼らは仕事や住居の選択肢がなく、希望のない生活を送っていた。
そして、ある事件を境に2人はさらに救いの
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カルキ 2898-AD(2024年製作の映画)

3.7

インド神話の要素を取り入れたSFアクション。
プラバースさん演じるバイラヴァが飄々としながらもかっこいい。
2部作の前編のため壮大な導入部という印象で、回収されていない謎も多かった。
アクションも含め
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型破りな教室(2023年製作の映画)

4.0

実話を元にした文句なしに素晴らしい感動作。
治安や貧困などの過酷な環境下でも学ぶことを心から楽しむ子供達の姿がキラキラと眩しく見えた。
それでも解決できない問題を抱えている子もおり、厳しい現実も描くこ
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I Like Movies アイ・ライク・ムービーズ(2022年製作の映画)

4.0

自分のことばかりのローレンスに最初は共感できなかったけれど、彼の度を超えた映画愛の強さも含めそれは大切な人を失った孤独感からきているのかなと思った。
周りの大人達が彼を見離さず受け止めてあげているとこ
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リバー・オブ・グラス(1994年製作の映画)

4.0

ケリー・ライカート監督の長編デビュー作。
どこにも行けない何者にもなれない人達の物語。
全く救われないのに晴々としたラストの余韻が深い。

人生って、素晴らしい/Viva La Vida(2024年製作の映画)

3.7

シリアスな場面もあるけれど、コメディ的なエピソードやリン・ミンとリュ・トの漫才のようなやり取りで重さを感じさせない。
難病ものではなくラブストーリーとして観るのが正解のように思えた。
感動よりも今を楽
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アット・ザ・ベンチ(2024年製作の映画)

4.2

寂れたベンチを舞台に5つの短編を集めたオムニバス作品。
ep1の2人は生まれた時から一緒の幼なじみだけれど、会話だけで2人の幼い頃や学生時代までもが想像できた。
ep5ではep1のその後が描かれ、今度
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はたらく細胞(2024年製作の映画)

4.0

アニメ版を観ていたけれど、世界観そのままの実写化でとてもおもしろかった。
体内だけでなく体の外側である人間達の物語も描かれ、思いがけず感動作となっているところは良いアレンジ。
個人的にはDJ KOOさ
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ヘヴィ・トリップII/俺たち北欧メタル危機一発!(2024年製作の映画)

3.5

1作目よりだいぶマイルドになってしまったけれど、またインペイルド・レクタムの活躍?が観られたことは嬉しい。
BABYMETALにハマっていくクシュトラックスが良かった。

128 / 2024年

クレイヴン・ザ・ハンター(2024年製作の映画)

3.7

印象的な場面があまりなく盛り上がりに欠けるものの酷評するほどではない。
北米での興収的な失敗などネガティブなニュースも聞こえてきたけれど、私的には充分に及第点の作品。
アーロン・テイラー=ジョンソンの
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キノ・ライカ 小さな町の映画館(2023年製作の映画)

3.7

フィンランドのカルッキラという小さな町に、アキ・カウリスマキ監督が作る映画館キノ・ライカが誕生するまでを描いたドキュメンタリー。
バーも併設されたその小さな映画館は文化を発信する担い手として人々が集う
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太陽と桃の歌(2022年製作の映画)

3.5

地主から土地を開け渡すよう告げられる桃農園を営む一家。
生活や日常がなすすべなく変わっていく様を見つめる家族の姿を描いていて、まるでドキュメンタリーのようだった。
家族内の小さな衝突はあるものの大きな
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お坊さまと鉄砲(2023年製作の映画)

4.0

民主化への移行とともに初めての選挙が行われようとしているブータン。
そんな中、銃を求める高僧の意図とは?
『ブータン 山の教室』のパオ・チョニン・ドルジ監督作品なのでとても楽しみにしていたけれど、社会
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ウェンディ&ルーシー(2008年製作の映画)

4.2

『ミークス・カットオフ』を観た時にも感じたけれど、ケリー・ライカート監督とミシェル・ウィリアムズは本当に相性が良いと思う。
特別ではないどこにでもあるようなエピソードを描きながら唯一無二を感じさせ、深
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ホワイトバード はじまりのワンダー(2024年製作の映画)

3.5

ジュリアンのその後というより、彼の祖母であるサラの少女時代の出来事が物語の軸。
優しさについて考えさせられる良い映画ではあるけれど、今のイスラエル・パレスチナ紛争以降、ホロコーストを扱った映画に対して
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ラブ・アクチュアリー 4Kデジタルリマスター(2003年製作の映画)

4.0

説明不用の名作。
とは言え2024年の価値観で観るとアウトな部分もあるけれど、それでも愛はどこにでも溢れているという1番のテーマは普遍だと思わせてくれる。
ヒュー・グラントの謎ダンスはこれからもずっと
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ドリーム・シナリオ(2023年製作の映画)

3.7

SNSでのバズりは日常茶飯事で珍しくないものだけれど、意図せずその中心となった人物の悲哀をシュールに描いている。
シンプルでわかりやすい物語にニコラス・ケイジの役がピタリとハマっていて期待以上に良かっ
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正体(2024年製作の映画)

4.0

横浜流星くんの演技が素晴らしい。
彼のリアルな演技で私達観客も鏑木の無実を信じられ、その逃避行を思わず応援したくなったのだと思う。
他のキャストもそれぞれハマり役で集中して物語を楽しむことができた。
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アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師(2024年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

テンポ良く展開し充分おもしろかったけれど、鑑賞後にもう少しカタルシスを味わわせてほしかった。
なんとなく先の展開が読めてしまい騙された感が少なかったことが残念。
あとラスト近くの熊沢が橘を殴りつける場
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Back to Black エイミーのすべて(2024年製作の映画)

3.7

00年代後半はイギリスの音楽界から数多くの新たな才能が生まれてきたけれど、エイミー・ワインハウスもその中の1人。
成熟した歌声に相反するように、彼女の心の中にはいつも愛を求めている小さな女の子がいたよ
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チネチッタで会いましょう(2023年製作の映画)

3.7

ナンニ・モレッティ監督自らが主演を務めた映画愛に溢れた映画。
映画製作を取り巻く環境が急激に変わり、それに戸惑いつつも誰かの心に残る映画を作り続けたいという監督の想いが伝わってきた。
コメディなので重
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相撲道~サムライを継ぐ者たち~(2020年製作の映画)

3.5

ちょうど開催中の九州場所では2大関による優勝争いの行方が注目され、大いに盛り上がりを見せている。
その中でこちらのドキュメンタリーを鑑賞。
相撲ファンだけでなく、ドラマ『サンクチュアリ 聖域』などで相
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オールド・ジョイ(2006年製作の映画)

4.2

ケリー・ライカート監督が紡ぎ出す静謐はやはり好みだと思った。
セリフも少なくシンプルな物語だけれど、伝わるものがとても多い。
いつの間にか大人になってしまった私には痛いところを突かれるところも多いけれ
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