misuzuさんの映画レビュー・感想・評価

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テルマ&ルイーズ 4K(1991年製作の映画)

4.0

ずっと観たかった映画なので映画館で4K版を観られて満足!
最初はテルマの言動に共感できなかったけれど、逃亡の旅が進むにつれルイーズとのお互いを支え合う関係に2人を応援しながら観ていた。
ラストも本当に
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共謀家族(2019年製作の映画)

3.5

ツッコミどころは多いものの主人公が知恵を使って殺人を隠蔽し、警察の追求を幾度も逃れる展開はテンポも良くとてもおもしろかった。
それゆえテイストも変わりあっけなさを感じるラストには拍子抜け。
主人公が映
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リトル・リチャード:アイ・アム・エヴリシング(2023年製作の映画)

4.0

ロックの創始者として数多のミュージシャンに影響を与えたリトル・リチャードの伝記映画。
黒人であるため長きに渡り功績が認められず、私的にも敬虔なクリスチャンであることとクィアであることに自身で折り合いが
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ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)

3.5

マシュー・ヴォーン監督作品ということでやや期待しすぎたかも。
二転三転する物語は先を読ませずおもしろかったけれど、テンポがあまり良くなく没入することができなかった。
後半の監督らしい派手なアクションは
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Fair Play/フェアプレー(2023年製作の映画)

3.7

競争の激しいヘッジファンドで同僚として働くエミリーとルーク。
会社には内密にしているものの交際は順調で2人は婚約する。
幸せの絶頂にいる2人だったが、予期せぬエミリーの昇進でその関係が少しずつ壊れてい
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マダム・ウェブ(2024年製作の映画)

3.2

ありがちな物語と薄い人物描写でSSUの今後が心配になるほど。
予知というマダム・ウェブの能力的にアクション作にはならないわけで、だからこそこの映画ならではの個性や見所がもっとほしかった。
MARVEL
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ネクスト・ゴール・ウィンズ(2023年製作の映画)

4.0

実話ベースの物語にタイカ・ワイティティ監督らしいユーモアのある王道スポ根ドラマ。
おもしろさが保証された笑えて泣ける良作。
やはりこういう強者ではないふつうの人達の物語が大好きだ。
弱くても奇跡を起こ
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

4.2

法廷を舞台とした会話劇かつ人間ドラマ。
非常に見応えのある作品だけれど、それゆえ一度の鑑賞だけでは全てを把握しきれなかったように感じた。
機会があれば再見したい1本。
人間とは多面的であり他者に見せな
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ソウルメイト(2023年製作の映画)

4.0

デレク・ツァン監督作品『ソウルメイト 七月と安生』のリメイク。
アレンジを加えつつも大筋は変わらず、こちらも感動的な素晴らしい作品となっている。
オリジナルは3人の関係が情熱的に描かれていたけれど、韓
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スケアクロウ(1973年製作の映画)

3.7

午前十時の映画祭にて鑑賞。
アメリカン・ニュー・シネマの時代の監督や俳優は好きだけれど、アンハッピーエンドがお約束のようなこともあってアメリカン・ニュー・シネマ自体はそこまで好みではない。
それでもこ
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スウィート・シング(2020年製作の映画)

3.7

扱っているテーマやストーリーは重いけれど温かさも感じられる作品。
モノクロの映像がとても綺麗で、これは映画館で観たかったなと思った。
実父であるアレクサンダー・ロックウェル監督作品ということで、ビリー
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梟ーフクロウー(2022年製作の映画)

4.0

17世紀の『仁祖実録』に記された歴史の謎に巧みにフィクションを織り交ぜたサスペンス。
世子が怪死して以降は物語が一気に加速し、手に汗握る展開続きということもあり本当におもしろかった。
特にポスターのシ
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

4.0

アリ・アスター監督の頭の中はどうなっているの!?と思うような、独創性に満ちた悪夢。
母から子への眼差しは慈愛に満ち見守るものではなく徹底的な監視であり、愛と支配は表裏一体である。
監督がかなり熱心にオ
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ソウルメイト/七月と安生(2016年製作の映画)

4.0

韓国版リメイク公開前にオリジナルを鑑賞。
『少年の君』のデレク・ツァン監督作品ということで期待していたけれど、素敵なシスターフッド映画だった。
サスペンス的な雰囲気もあるけれど、最後のどんでん返しや伏
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Firebird ファイアバード(2021年製作の映画)

3.5

時代やソ連のお国柄によって、ロマンとセルゲイが自由に愛し合えないことに胸が痛んだ。
特にロマンは軍人という職業柄、常に監視されており大袈裟でなく命の危機もあるような状況。
それでもルイーザと結婚しなが
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カラーパープル(2023年製作の映画)

4.0

スピルバーグ監督のオリジナル版は未見。
家父長制や人種差別など重いエピソードばかりだけれど、音楽やキャストの素晴らしい歌声に引き込まれて観ることができた。
最後はやや綺麗に終わりすぎているように感じた
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瞳をとじて(2023年製作の映画)

4.0

映画俳優であったフリオの失踪事件を扱ったテレビ番組への出演をきっかけに、フリオの親友であり映画監督であったミゲルがその行方を追うミステリ。
フリオと過ごした時間を追想することはミゲルが自身の人生を振り
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パラダイスの夕暮れ(1986年製作の映画)

4.5

アキ・カウリスマキ監督作品に求める全てが詰まっている。
初期の作品ながら監督の作風が確立されていることがわかる1作。
市井の人へのどこまでも優しい監督の眼差しが感じられる。

ダム・マネー ウォール街を狙え!(2023年製作の映画)

4.0

株の空売りで巨額の利益を得ていたヘッジファンドに、知恵と運と団結で小口の個人投資家達が大打撃を与えた実話ベースの作品。
期待以上におもしろく、爽快感が得られるラストは胸にグッとくるものもあってとても良
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ストップ・メイキング・センス 4Kレストア(1984年製作の映画)

4.7

最高のライブ映画。
タイトルの通り思考ではなく本能のまま目の前で鳴らされる音楽に身を委ねたくなる1本。
デヴィッド・バーンの天才ぶりが感じられるTalking Headsと、ティナ・ウェイマスの魅力が
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マエストロ:その音楽と愛と(2023年製作の映画)

3.7

レナード・バーンスタインというより彼の妻・フェリシアに焦点を当てた作品。
映像も物語も美しく、繊細さや儚さもありながら生きる力強さも感じられた。
それらはフェリシアを演じるキャリー・マリガンの演技によ
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.2

フェミニズムの映画と知っていたけれど、ここまで直接的にToxic masculinity(有害な男らしさ)を描いているとは思わず驚かされた。
ベラを外の世界へ連れ出すダンカンは男性の嫌な部分を全て詰め
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雪山の絆(2023年製作の映画)

4.2

戦時中のエピソードなど実話をもとにした映画には学びやそのきっかけを得るものが多いと思うけれど、この作品に関してはエンタメとして消費してしまって良いのかという罪悪感を覚えた。
墜落事故だけでなくその後も
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カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

4.0

原作は未読だけれど、予告を観て興味を持ったことと公開後の評価の高さで鑑賞。
全く現実離れした物語ということもあり、最後まで笑えて気楽に楽しめた。
1曲ごとに紅を歌う狂児と聡実くんの激辛の採点が特におも
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僕らの世界が交わるまで(2022年製作の映画)

4.0

ジェシー・アイゼンバーグ監督・脚本作品ということで楽しみにしていたけれど、期待以上に良かった。
母と年頃の息子のすれ違いという物語は目新しいものではないけれど、エピソードやセリフの端々にジェシーらしい
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ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)

4.0

原作もアニメも通っておらずあらすじを少し知っている程度だったけれど、最後まで物語の世界に没入して観られた。
テンポは良いのに詰め込みすぎていないので初見にもわかりやすく、また映画ならではのスケール感が
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サン・セバスチャンへ、ようこそ(2020年製作の映画)

3.7

ウディ・アレン監督らしい大人達のビターな愛と人生の物語。
監督のヨーロッパのクラシック映画への愛もたっぷり詰まっている。
ヴィットリオ・ストラーロ撮影によるスペインの風景も美しく、映画館の大画面で観ら
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Lift/リフト(2024年製作の映画)

3.5

思った以上に大味だったけれど、テンポが良くわかりやすい王道の物語でサクッと観られる。
登場人物それぞれに見せ場があり、チームものとして過不足ないところも良かった。

もっと遠くへ行こう。(2023年製作の映画)

3.7

シアーシャ・ローナンとポール・メスカルの演技を堪能する映画。
特に終盤の重要な場面ではポール・メスカルの演技に惹きつけられ目が離せなかった。
原作は未読だけれど物語の良さは端々から感じられる。
それゆ
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レザボア・ドッグス デジタルリマスター版(1992年製作の映画)

4.0

映画館の大画面で観られて良かった。
あの最高のOPは何度観ても痺れる。

008 / 2024年

燈火(ネオン)は消えず/消えゆく燈火(2022年製作の映画)

3.7

夜の香港の街を彩る数多のネオン。
今は法律の規制により次々と撤去され、かつての色とりどりの風景は失われてしまった。
その古き良き時代の香港の姿、最後の輝きを残した映画だった。
人間ドラマとしては母と娘
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弟は僕のヒーロー(2019年製作の映画)

3.7

心温まる家族の物語であり、主人公・ジャックの成長を描いた青春映画として観ることもできる文句なしの良作。
ジョーがダウン症であることを重く受け止めつつも常に明るく前向きに、そして彼の自立や挑戦を支える家
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コンクリート・ユートピア(2021年製作の映画)

3.7

年明けすぐに大きな災害のニュースがあり、完全なフィクションとしてこの作品を観ることが難しくなってしまった。
それでもサスペンス的な要素もあり、先の読めない展開が続いて見応えがあった。
希望のあるラスト
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エクスペンダブルズ ニューブラッド(2023年製作の映画)

3.5

エクスペンダブルズというより全編ジェイソン・ステイサム印の映画。
髪型(髪型?)をいじられたり、ボディガードのバイトをしたり、トニー・ジャーと共闘したりと様々なステイサムが観られて楽しい。
ただこのシ
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Saltburn(2023年製作の映画)

4.2

オックスフォード大学に通うオリヴァーは友人もおらず環境に馴染めずにいたが、ふとしたきっかけで同級生であるフィリックスと親しくなる。
裕福な暮らしをするフィリックスは、夏休みに彼の家族が暮らす館があるソ
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ラ・メゾン 小説家と娼婦(2022年製作の映画)

3.2

物語からの想像に反してエレガントさとカラッとした雰囲気を持つ作品。
実話をもとにしているので仕方がない部分もあるけれど、何故エマが娼婦の仕事にあそこまで惹かれたのかがよくわからず、悪い意味で日々の出来
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