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聖なるイチジクの種のTenKasSのレビュー・感想・評価

聖なるイチジクの種(2024年製作の映画)
5.0
この監督は前作も死刑制度に対するアンチテーゼだったはずで、今作は破綻してるとしか思えない「神の法」にもメスを入れている。肌感覚で「どうしようもねえ宗教だな」と観客に思わせる。しかし社会派と思ってるとスローなのに前後半で完全にジャンルが代わってしまう。後半はイヤにスリリングでジャンプスケアさえやるんじゃないかと思わせる緊張感。最期の鮮烈な落下はほどける緊張感で噴き出してしまうかと思った。拳銃の所在をめぐり延々と問答を繰り返してそれが取るに足らない結末として処理されるのも良かった。
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