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トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦のシネラーのレビュー・感想・評価

5.0
鑑賞したいと思っていた作品だったが、
行きつけの映画館でやっと上映してくれたので
念願の劇場鑑賞。
アクションやバイオレンスに男臭さが溢れ出る
燃える展開が正に最高であり、
今年のベスト映画候補だった。

80年代の香港を舞台とし、
闇社会の争いで九龍城砦へと逃げ込んだ
密入国者のチャンがそこで仲間達と出会いながら、
激化する闇社会の派閥争いと自身の出生の因果
から戦いに身を投じていく内容となっており、
激熱な香港アクション映画だった。
登場人物の皆が強靭で
激しいアクションを繰り広げており、
その場の物や武器を使った香港アクションから
スタイリッシュなパルクールアクションまで
幅広い上に格好良かった。
舞台となる九龍城砦の閉鎖的で高くそびえ立つ
立地がフル活用されており、
砦内を駆け巡る中で巻き起こる乱戦に加え、
九龍城砦の再現度も凄いと思った。
シリアスな物語進行ではあるのだが、
アクションの中で格闘漫画の荒唐無稽さが
あるのも楽しく観れる要素の一つだった。
パンチ一撃で絶対に吹っ飛びようがない描写や
気功によって身体を硬化させるといった
過剰とも言える表現も溢れていたが、
登場人物達は至って真面目に出血を伴いながら
戦っているのは面白いギャップだった。

物語としても、
行く当ての無かった主人公チャンが周囲の人々
に助けられる事で居場所を築き、
一度は敵と相対して敗北を喫するも
リベンジしていく熱い王道展開であり、
その血生臭さと汗臭さが良かった。(褒め言葉)
チャンを含めた若者達4人組が中心となりつつ、
チャン自身の生い立ちに関わる九龍城砦で
巻き起こった過去の抗争も描かれ、
過去から再び勃発する新たな抗争を
若者達が前線で立ち塞がるというのも熱かった。
過去の抗争に関わった面々もそれぞれ
抱えているものがあり、
身を挺していく生き様にも胸を打たれれるもの
が多かったのは大きな魅力の一つだった。
又、物語が進むにつれて厳しく殺伐とした
状況に陥る展開となるが、
それでも人々が何気ない日常を送る確かな
居場所である事が本編やエンディングからも
感じられるのも良かった。

『RRR』のようなハチャメチャ感のある
娯楽性と超絶アクションが繰り広げられ、
その王道とも言える友情や勝利といった
男臭さが素晴らしい香港映画だった。
本作を観る事で魅力的な九龍城砦に訪れた
感覚にもなってしまうので、
是非とも可能な限り劇場で再鑑賞していこう。
本作の前日譚に後日譚も
製作予定との事なので楽しみだ。
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