青い鳥の色使いに繊細な表現を感じた。光の当たり具合によって浮き上がる色味や模様の微妙な変化を描いていた。

人間は本能的に青という色に生命の起源を予感させるようだ。生命の生まれたと言われる海の色は青く、我々が見上げる空も青い。そして人類の暮らす地球も青い。青の海と黄色の陸が交わることで緑豊かな暮らしの場を設けたのは偶然というべきか。

監督の亡くなった姉のことが青い鳥として象徴的に描かれる短編アニメ。

最後に明かされた瞬間、作品に詰まった姉への切実な思いが胸に押し寄せる。

幸せの象徴ともされる青い鳥。

亡くなってしまった姉と、これからも生きる監督。
喪った哀しみと向き合う心、2人の距離感が伝わってくる。