このレビューはネタバレを含みます
めちゃめちゃ面白い。拳で語る社会派エンタメ韓国映画の底力ここにありやわ。一言で言えば「熱すぎる刑事ドラマ」。でも、ただのド派手なアクションで終わらないのが本作のすごいところ。笑えて、スカッとして、最後には胸に火がつくような怒りと希望を残していく。主人公は、正義感が強すぎてちょっと暴走気味な刑事ソ・ドチョル。ユ・アイン演じる財閥御曹司チョ・テオとの対決が軸になるんだけど、このテオがもう…人間の皮をかぶった悪意そのもの。あのイヤな笑い方、ゾッとする。それに本作は、ただ「悪いやつをぶん殴って解決！」みたいな単純な話に見せかけて、実はめちゃくちゃ社会派。金と権力がいかに正義をねじ曲げるかを、ド直球で描いてくる。しかもそれを、「庶民代表」みたいなドチョルが拳でぶち破るのが最高。テンポも良くて、アクションも派手。だけど、ふとした瞬間に「これ、現実にもあるよな」って静かに突き刺してくる。韓国映画のエンタメに魂を込める力が凝縮されてる。最高に楽しめるし、スカッとする。でもちゃんと「これは映画だけの話じゃないよ」って教えてくれる。社会の不条理に対する「怒り」を忘れたくない人に、めっちゃオススメ。私ももっかい観たい。
