一人旅

ワーテルローの一人旅のレビュー・感想・評価

ワーテルロー(1969年製作の映画)
4.0
セルゲイ・ボンダルチュク監督作。

ワーテルローの戦いを描いた戦争ドラマ。
ナポレオンがエルバ島を脱出、再び皇帝となり、ウェリントン公の指揮する英軍やプロシア軍と激突する様子を壮大なスケールで活写している。
戦闘場面は圧倒的迫力だ。戦場を行進する無数の兵士、間髪入れず発砲する銃兵、両軍から放たれる大砲と立ち上がる噴煙。そして敵味方入り乱れる戦場を上空から捉えたショット。贅沢で圧巻の映像が本作最大の魅力だ。
ロッド・スタイガー扮するナポレオンの性格はクセがあり、臣下から退位するよう求められた際「嫌だ嫌だ嫌だ!」と駄々をこねる姿が子どものようだ。だが一方で戦場では軍神と化し、勝手な行動を取った軍人を激しく叱責する。ウェリントン公はナポレオンとはまた違った魅力がある。ウェリントン公に扮したクリストファー・プラマーがあまりにかっこよく、性格はナポレオンとは対照的に物静かでしたたかさを感じさせる表情や発言が目立っている。
ニーノ・ロータによる音楽も戦場場面とマッチしていて印象深い。
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