テレンス・H・ウィンクレス監督作。
2024年５月に98歳で亡くなったＢ級映画の伝説の帝王：ロジャー・コーマンの妻であるジュリー・コーマンが製作し、テレンス・H・ウィンクレス監督が演出を手掛けたパニックホラーです。
長閑な小さな島ノース・ポートを舞台に、研究所の遺伝子操作によって突然変異したゴキブリの大群に立ち向かう島民たちのサバイバルを描いた“虫パニックホラー”の怪作となっています。
突然変異で人間を貪り喰うように進化したゴキブリ軍団vs保安官の主人公ら島民たちとの熾烈な異種バトルのゆくえを、久しぶりに島に帰郷したヒロインと主人公との恋の再燃を交え活写したＢ級パニックムービーで、有り得ないくらいに大量の生きたゴキブリが画面を埋め尽くす虫嫌い泣かせの地獄絵図が観客の不快指数を爆上げします。
狂暴化＆肉食化というシンプルな特性だけでなく、喰らった獲物と融合するというゴキブリのSFチックな設定が恐怖度＆異様性に拍車を掛けていて、猫や人間との混成種モンスターの出現＆攻防劇はさながらSFエイリアン物の風合いまで醸し出しています。
兎にも角にも、人件費に負けず劣らずゴキブリ件費に製作予算を投じた気合十分なＢ級パニックで、Blu-ray画質よりもVHS画質での視聴が丁度いい稀有な珍品であります。
