catman

永遠のモータウンのcatmanのレビュー・感想・評価

永遠のモータウン(2002年製作の映画)
5.0
①たとえ『モータウン/MOTOWN』というレコードレーベルを知らなくても、その音楽およびエッセンスを耳にしたことがある日本人の割合い94% 本国だったら99%
②一方でモータウン黄金期 60年代のヒットソングほぼ全ての曲作りと演奏に関わったバンドThe Funk Brothersの存在を知ってる人 たったの3%
③史上最高のベーシストのひとりJames Jamersonって、発音はジェマーソンじゃなくてジェイマソンじゃね?って拘りの重要度24%

以上すべて自分調べ、じょりさん @sleepgoandsmile のレビュースタイルを拝借しましたm(_ _)m

2002年公開のドキュメンタリー。原題は『Standing In The Shadows Of MOTOWN』つまりずっと日陰の存在だったThe Funk Brothersを、フォートップスによるヒットソングの曲名に重ね合わせたまぁまぁ秀逸なタイトル。これも久しぶりに観たらやっぱり泣けて来た。ファンクブラザーズの爺ちゃん達がようやく評価されてホントに良かった…って思うと同時に、本作が公開された時点で既に鬼籍に入ってしまったメンバーが何人かいるわけで、もっと早くに何とかしてやれなかったのかい!と憤慨する気持ちも抑えらない。まったくベリー・ゴーディのヤロウ。彼らの歴史的な功績を考えると、その存在の無視のされ方は過小評価どころじゃなくもはや犯罪レベルでしょう(涙)

1983年にマイケルが初めてムーンウォークを披露したあの伝説のショー『モータウン25周年』を、酒に溺れて精神も病んでしまったジェイマソンが招待すらされずに自分でチケットを買って安席でひっそり鑑賞し、その2ヵ月後に亡くなったと言うエピソードに胸が締め付けられる。その日に演奏されたジャクソン5の数多のヒット曲でも彼は素晴らしいベースを弾きまくってると言うのに。ジャーメインじゃないから!

公民権運動時代の黒人白人混成バンドならではの泣けるエピソードは、きっとスタックスのMG'sでも同じような事があったんだろうな… 音楽史的に大変価値のあるドキュメンタリーで、豪華ゲストを迎えたライブシーンも素晴らしい。特にチャカ・カーンとジョアン・オズボーンの歌が染みる。R.I.P. ジェラルド・レバート。
catman

catman