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半落ちのざべすのレビュー・感想・評価

半落ち(2003年製作の映画)
3.6
もしかしたら映画でなくて原作本を読んだだけかも知れない。
「代表的立場のあるエラくて知識人(なはずの)大人でも、作品の本質を見誤るんだ…」と衝撃を受けてずっと覚えていた作品。

小学生高学年の大きなお休み明けの始業式。
シンと静まり返った体育館で当時少し話題になっていた『半落ち』の話を小学生の実生活かなんかに交えて“うまく言った風&いい話”のスピーチをする校長先生。
しかしその語る『半落ち』の解釈を根本から間違ってるのに堂々と話す話す。
『個人の解釈』を超えて、「いや、これそういう話じゃないから!!それだと『半落ち』のテーマが台無しじゃないか!…ウソやろ…コイツ(校長)何も理解していないのか?」と、どんな内容のことを指してるのかはさっぱり忘れたけど、作品的に矛盾していることを“立派に話していた”のね。

小学生でも分かるのに、校長が間違っていることがある。
しかも本当は間違っているのに、自分が間違ってるなんて微塵も思わない。
地位があるからそれにアグラをかいて間違いを疑わない。
大人なんてエラぶっていても、見た目だけでボンクラかもしれない。キチンと自分の目で見極めよう。

そんなことを思うキッカケの出来事でとても印象深い。
ちなみに当時からこういった思考しながら見る作品は好物だった。
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