元ミスコン女王33歳3児のシングルマザー、無職の崖っぷちから公害訴訟でPG&E相手に勝ちを収める。口が悪いビッチだが情に厚く、知識も学歴もないが悪の大企業をシバき倒して公害被害者を救う、疲れたヤンママの一発逆転、胸のすく快進撃をジュリア・ロバーツが好演。仕事の上では法の専門家でもない彼女に重大案件を任せてくれた上司、プライベートでは彼女と子供たちを支える彼氏に恵まれた。「男や環境に恵まれれば、私だって輝ける」というのが一般女性観客にファンタジー的な訴求力を持つ。ハーレー乗りで一見コワモテの荒くれ者だが世話焼きで家庭的な優しい彼氏に家事・育児を全て任せたところ、「俺はお前のメイドじゃねぇ〜😡」とか愚痴を言って出ていく(いわゆる男女逆転のミラーリング)くだりがあるのだが、その後、何となく元鞘に戻っており、「何かもっとあるんじゃないの⁈」と首を傾げたところで、想定客層に向けて気前の良い展開を提供するソダーバーグ節がエンタメとして正解なのだ。