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ミゼリコルディアのいのレビュー・感想・評価

ミゼリコルディア(2024年製作の映画)
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主人公が、昔働いていたパン屋さんの店主が亡くなったので葬式のために村を訪れる、という導入はわかったのだが、出てくる人たちの関係性がよく分からなくて、あれこの2人は親子関係ではないの??ここって兄弟??っていう感じで最初混乱した。そしてその後展開が二転三転するのだが、訳わかんないのにめっちゃ面白かった〜!!
主人公は観客から見ても信頼できない人物だが、周りの人たちにも一癖二癖あって、行動が全然予測できない。『湖の見知らぬ男』を前に観たので衝撃度はそこまでだったが、登場人物間の矢印が色々なところに飛びまくっててすごい。この監督の作品は、誰が誰に欲望を抱くのか、抱く側の属性も抱かれる側の属性も本当に様々なので、観ていて自分の価値観や感覚の偏りに気づかされる。映画の中で起こっていることは重いけど、話がずんずん進むので頭が常に刺激されるし、神父の存在のおかげで悲劇に傾かない。総合して、面白い!!!という感想になる。神父さんの途中の台詞が良かった。あと、森の中でのキノコ採り(健全?)
そしてやっぱりラストが良かったよ〜!この監督の映画の終わらせ方、好みかも。
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