【感想動画】
https://youtu.be/LvtKXlNWHvw?si=NGyxZqRUg25G3LiF
あの伝説の作品の続編。実にオスカー作品賞を受賞した映画の続編が作られたのは、「ゴッドファーザー」に次いで「ロッキー」それ以来という衝撃。それほどこの続編というのは伝説的なものがあるという事をまず伝えたい。
しかも監督がリドリー・スコットのままというのが驚愕で、80代のおじいちゃんが、まだまだ現役だという事を証明してくれた一作となったに違いない。改めて感じたのは、リドリーの高度な編集技術。148分という長尺でありながら、それを一切感じさせないハイテンポな編集により、コンパクトにまとまっていた印象がある。ストーリーの展開はもちろんのこと、全体で見れば良いタイミングでR15+のアクションシーンが差し込まれるので、集中力が持つ。
そして今作大抜擢のポール・メスカルも非常に良かった。なんなら前作ラッセル・クロウよりもローマ人っぽいので、よりリアル感はあるのが良点。しかし脇役が豪華すぎて霞んでいたのも正直なところ。ペドロ・パスカルやデンゼル・ワシントンを焦点に当てたストーリーも同時並行として進めなければいけないので、ルシウスの「剣闘士」としての尺は物足りない。
物足りないからこそ最終戦でのカタルシスも個人的に期待以上に燃えなかったのは、そういう点に繋がると思う。なにより前作と比較してしまうのは、ラッセル・クロウとホアキン・フェニックスの闘いという豪華さ。これを超えることは勿論できないし、それに近づけるのであれば、ポール・メスカルとペドロ・パスカルが共闘し、デンゼル・ワシントンに立ち向かう展開であれば、前作にも引けを取らない、最強に熱い展開になったのではないだろうか。
しかし総じて評価をするのであれば、やはりスペクタルものとしては大成功であり、映画館で観て満足感のある一作であった。