2024_143 ④⓪
愛の為に死ねるのか?
愛の為に生きるのか?
この愛を超えて行け!
巨匠リドリー・スコットが放つ名作の続編!
とんでもなく贅沢な2時間27分。この迫力は劇場で是非!
冒頭のアニメーションで前作振り返り。これが既にカッコイイ!
前作の十数年後を描いた正統な続編で、ストーリー自体も前作をなぞる様な形ですが、確実にパワーアップしているように感じた。
愛する妻を殺され復讐に燃えるルシアス。ただその眼は死んでいる。
死を恐れず、ひたすらに戦う姿は哀しみに満ちている。
傍若無人に振る舞うゲタとカラカラの皇帝兄弟に反乱を目論むアカシウス。
グラディエーターの仲介人として富を得て皇帝を操る存在にまで成り上がるマクリヌス。
それぞれの思いと人間関係が交差し、愛する者、愛する国の為に戦う者たちの熱い熱い物語に胸を打たれた。
注目すべきはルシアス(ポール・メスカル)の眼だ。
前半は死んだように光のない眼が、徐々に光を取り戻す。
自暴自棄な男が、愛する妻の復讐からローマという国、虐げられている民を救う英雄に生まれ変わる。
果たしてそれはルシアスが求めたものだったのか?
ラストの問いかけ、単なる英雄譚では終わらない。終わらせない。
この物語もルシアスの物語も終わらない。
熱い。哀しく熱い作品でした。