備忘録

正体の備忘録のネタバレレビュー・内容・結末

正体(2024年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

予告見て気になってたのと、評判がいいから観に行ったけど、めちゃくちゃおもしろかった!!

横浜流星演じる死刑囚鏑木慶一が警察病院に搬送される途中救急車から脱走して、各地で身を隠しながら生活し始めるけど、その全てで全く違う顔を見せる。

日雇い労働者の「ベンソー」、フリーライターの「那須」、水産加工業者の「久間」、介護施設の「桜井」、そして「鏑木慶一」。
髪型や目を変えながらも、共通しているのは優しさ。

脚を怪我したことで友人になった野々村も、仕事仲間の安藤や舞も、鏑木という人間に惹かれたからこそ、再捜査のために署名活動を始めたのだろう。

山田孝之演じる刑事又貫は、序盤鏑木を追う冷酷な人だと思ったけど、安藤の自宅で鏑木を撃つことはできなかった。
それは又貫自身捜査に疑問があり迷いがあったからであり、そこら辺から人間性を理解し始めて感情移入できた。

記者会見で再捜査を発表した又貫。
鏑木との面会したことで警察組織の為ではなく、自分の正義を優先することができた。

森本慎太郎演じる野々村もすごく良かった。
ギャンブルで借金を作って逃げるを繰り返してることから「ジャンプ」と呼ばれている人間ではあるものの、作業中周りを気遣う優しさを持っている。
動揺と懸賞金により警察に通報が、途中から再捜査の署名活動をしたり、労働基準法の勉強をしたり、物語を通してかなり成長していた。
最後鏑木と面会した時の「全部終わったら飲みに行こう」というセリフから、鏑木の冤罪を心から信じていることがわかる。

野々村、安藤、舞が鏑木と面会するあたりから裁判にかけて、劇場内ですすり泣く声が聞こえた。
こんなに聞こえた映画は初めてかもしれない。

判決をあえて言わず、傍聴人の顔や拍手でわかる演出良かった。

YouTubeの感想動画を見ると、鏑木慶一がイケメンだから成り立つ話でしょって意見があった。それは俺も思う。
雰囲気は変わっても全ての鏑木慶一はすごいイケメン。
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