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CURE キュアの100shimoのレビュー・感想・評価

CURE キュア(1997年製作の映画)
3.5
恐怖の本質は不安であるという。であるならば、これほど観る側を不安にさせる脚本、演出はあるだろうか?黒沢清監督はそこを十分に承知してやっているわけです。
90年代、「羊たちの沈黙」からサイコスリラーものが流行ったのですが、95年のエヴァンゲリオンのヒットも今作に影響を与えていると思います。
いわゆる考察系というものが流行った時代でした。ひとつの作品に対して様々な解釈が飛び交い、アカデミックなアプローチが行われました。
現在はもうそんなことやっている暇はないです。1時間でも空いていればNetflixでドラマを観て、少しでも隙間時間があればYouTube観るか、Xを見てればいいのです。
一本の映画についてあれこれ考えるというのは専門家にお任せをして、とにかくエンタメとして消費していくというのが現代的な姿勢です。
興収ランキングから洋画が消え、コナンが一位であり続ける国内の映画事情。興味深いですね。
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