このレビューはネタバレを含みます
兎にも角にも映像演出と音楽が良すぎる。
深く内容が分からなくても予告に強く惹かれた理由。本編も結果的にはそこが一番良かった。
ただね、先に言わせてね、我慢できなくて
架空の人物かーーーーーーーーーーい!!
ラースロー・トートおらんのかい!!兄さんほんまに言うてますのん!?ええ!?
ごめんなさいね取り乱しちゃって。
出てくる建造物も魅力的で鑑賞後にちょっと深掘りしようと調べたらフィクションだって言いやがりますもんですから。
インターミッション有りの上映時間で入場特典にラースロー・トートの歴史紹介みたいな冊子もらったら実在人物の話だと思っちゃうだろ!(冊子には小さく架空だと注釈されてましたすんません)
モデルとなった人物はいるそうだけど、ドキュメンタリーで無いならもう少し短くしてインターミッション無しでも良かったのではとモヤモヤ。
とはいえインターミッションはあまり体験できないものなので、いつもと違う劇場感味わえて趣き良しでございます。
個人的には前半の動き始めてからこれから凄いものを造るんだっていう高揚感があったパートが好きだったので、後半はちょっと苦手。デザインした書斎が本当に好みな仕上がりだったから、建築よりも人物間の掘り下げがメインになってしまったのがフィクションなら尚更、そっちじゃない方が観たかった感。
それでもエイドリアン・ブロディを筆頭に周りの面々が作り上げる重厚なドラマは最後まで見応えがあって目が離せなかった。
冒頭に言ったように演出と音楽が物語としての壮大さと荘厳さを引き上げていて、良い映画を観たっていう鑑賞後感が堪らなく余韻として残っている。