権力の暴走への怒りと、それに正面から立ち向かう勇気と恐怖を描き上げるNetflixの最新オリジナル作品。
高圧的で強引な警察に対しても物怖じせず堂々としたスタンスを貫くテリーの鋭い眼光と、その場に応じた最適な行動を取る落ち着いた態度は非常に印象的で、彼を演じたアーロン・ピエールの今後のさらなる活躍に期待が高まる。
“元海兵隊”のテリーには要所要所で戦闘シーンもあるが、その際の派手さよりもリアリティを意識しているように見える実践的なアクションも今作の見どころ。無駄のない動作で敵を制圧していくテリーの冷静な動きは非常にクールだ。
さらに、危険を顧みずにテリーに協力する弁護士事務職員を演じたのはアナソフィア・ロブ。『チャーリーとチョコレート工場』『テラビシアにかける橋』などでの少女役以来そこまで演技で目立つことのなかった彼女が、正義感と行動力を持つ知的な若者役として、その変わらぬ利発な雰囲気を最大限発揮しており、再注目が集まるかもしれない。
腐敗した部分が多いこの世界においても、どこか人の善の心に未来の希望を託すような作風が、多くの人の心を打つといいな。
※ひとつセリフを逃すと主人公テリーが何のためにどのような行動を取っているのかわからなくなったりするため、気は抜かないように注意です。
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観た回数:1回
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【星つけた際の"個人的"評価・好み】
※作品のウリじゃなさそうな部分、判断しにくい部分は「-」
総合点80pt/100pt 星換算★★★★4.0
95=スタンディングオベーション/90=大拍手/80=最高!/70=すごい!/60=良い/50=不足なし/40=あと一歩欲しい/30=うーん/20=さすがにちょっと/10=Z級
《配点》
好み(個人的なただの好み・印象の強さ)
82★★★★☆
監督(コンセプト・元ネタ・主題・固有演出)
82★★★★☆
脚本(設定・起承転結・言葉・脚本のテンポ)
82★★★★☆
撮影(構図・カメラワーク・撮影での映像美)
78★★★★
演技(演技力・役作り・演技のインパクト)
80★★★★
編集(カット・編集でのテンポ・音ハメ)
80★★★★
音響(録音・音響)
75★★★★
音楽(サントラ・歌曲)
77★★★★
美術(キャラデザ・衣装&メイク・セット)
79★★★★
配役(キャスティング)
86★★★★☆
VFX(VFXのクオリティ・VFXでの映像美)
78★★★★