エンタメながらメッセージ性も強く、伏線回収や二転三転も楽しめる良作。
小さな歯車が集まって動いている世界。そのひとつの壊れ方次第ではすべてが機能不全になり、パニックを引き起こしかねないという、強大に見えて脆い物流・社会の性質に危機感を覚える。
しかし同時に、人間がどんな感情・苦悩・苦痛を抱えていても、それらは小さなひとつの歯車でしかなく、何も変わることはないという残酷な現実に胸が苦しくなった。
ヘラヘラしているように見えて色々考えている人、ミステリアスに淡々と活躍する人、偉そうで横暴な割に一番弱いかもしれない人、仕事に振り回されて壊れそうな人、小さな仕事に誇りを持つ賢人、描かれるシーンは少なくとも我々の代弁者であるただの一般家庭の人…どのキャラも物語に必要で、彼らのほとんどのセリフが展開にしっかり噛み合う意味を持っていた。
連ドラ「アンナチュラル」「MIU404」勢が出てくることでドラマ視聴者としてはワクワク楽しめる一方で、そこがもっと少なければ物語に没入し続けられたかもしれない感もあり、そこは一長一短かなという感想。
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観た回数:1回
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【星つけた際の"個人的"評価・好み】
※作品のウリじゃなさそうな部分、判断しにくい部分は「-」
総合点79pt/100pt 星換算★★★☆3.9
95=スタンディングオベーション/90=大拍手/80=最高!/70=すごい!/60=良い/50=不足なし/40=あと一歩欲しい/30=うーん/20=さすがにちょっと/10=Z級
《配点》
好み(個人的なただの好み・印象の強さ)
79★★★★
監督(コンセプト・元ネタ・主題・固有演出)
82★★★★☆
脚本(設定・起承転結・言葉・脚本のテンポ)
77★★★★
撮影(構図・カメラワーク・撮影での映像美)
79★★★★
演技(演技力・役作り・演技のインパクト)
75★★★★
編集(カット・編集でのテンポ・音ハメ)
81★★★★☆
音響(録音・音響)
81★★★★☆
音楽(サントラ・歌曲)
78★★★★
美術(キャラデザ・衣装&メイク・セット)
79★★★★
配役(キャスティング)
80★★★★
VFX(VFXのクオリティ・VFXでの映像美)
75★★★★