このレビューはネタバレを含みます
映画館で鑑賞
正直ノーマークだった映画だったけど、周りの評判が良かったので観に行きました。
"寂しいはただ寂しいだけではなくて、それだけ愛したってこと"
離婚間際の旦那が突然事故死して、ひょんな事から15年前の出会う日にタイムスリップした妻が旦那の死ぬ未来を変えようと奮闘する話。
はじめ、バタフライ・エフェクトのような切ないものになるのかと思いましたが、切ないけど愛をすごく感じるモノでした。
邦画をあまり観ないですが、タイムスリップものラブストーリーで気になって観たらとんでもなく刺さって感動しまくりました。
"相手の好きな所が沢山見つかるのが恋愛で、相手の嫌なところを見つけ合うのが結婚"
その後は"無"になる。
相手に対してのちょっとした気遣いや、関心がなくなると途端に少しずつ蓄積して関係が崩れていく。。
それがどれだけ後戻りできないのかを知らされたのちにどうしていれば良かったのか。
刺さる人にはめちゃくちゃ刺さるし、その後の後半の展開は刺されば刺さるだけ泣いてしまう。
坂元裕二さんが脚本だけあって2人の他愛無いやり取りや会話と会話の絶妙な間がほんとうまいなぁと感じました。
はじめのうちはラブコメのようなやり取りがクスッとさせてくれるけど、後半にかけてはしっかりそれが効いてきてめちゃくちゃ感動しました。
とにかく主演の松たか子さんと松村北斗さんの演技が素晴らしすぎて、感情移入するところは本当良い。
松さんはいつまで経っても可愛くて魅力的。
29歳の松村北斗さんが自然と惹かれるのも分かるなぁって勝手に思いながら観てました。笑
松村北斗さんは絶妙な表情や優しいトーンの会話がほんとに良くて、改めて良い俳優さんだなぁと思いました。
カンナが駈を助けるために奮闘する中でまた惹かれていく流れも上手くてより感情を乗せられてしまったし、行き詰まったり考えを変えてみたりと試行錯誤する姿がもう愛おしかった。
彼にバレてからは怒涛のように、今までの積み重ねややりとりがあったからこそのもう一度上手くやれるようにやり直していく駈が本当に最高で、死ぬ日の電話がかかってこないで。とめちゃくちゃ願いながら観てしまうくらいでした。
「死んだとしてもあなたに会って2人の時間を過ごしたい」こんな事が言えるような人間になりたいとほんと思いました。
かけがえのない人をより大切に思いたい、改めて大切にしたいと思わせてくれる素晴らしい映画でした。
はじめのぎょうざのくだりが最後にうまく伏線回収してカチッと決まって終わるのも良かったです。
