中谷美紀が19才の時の初主演映画ですね。この女優さんはあんまり好きじゃなかったんだけど、こんな可愛らしい演技をしていた時代もあったんだと思って、見直してしまいました。まあ、風俗嬢の役のわりには露出度が少なくて、ちょっと物足りなかったけど、ほとんど彼女の魅力だけで保っていた作品という感じでしたね。
1995年というと、まだフォーラム仙台も出来る前だったし、果たして仙台で上映されたかどうかも定かではないような小品だけど、カラーと白黒を併用する工夫を見せたり、結構見どころのある演出でしたね。利重剛の監督作品は初めて観たけど、なかなかのセンスを感じさせられました。
でも、内容的には結局謎が多いままで終わって、少し欲求不満が残る感じだったかな。私も以前リスカ癖のある女性と知り合ったこともあるし、別の女性からは「怒らないでよー」というセリフを聞かされたこともあったのを思い出してしまったけど、それらの背景についても、もう少し掘り下げて描く余地があったかも知れませんね。
それから、亡くなった山田辰夫や大島渚なども出ていたのは懐かしかったですね。あらためて、惜しい人を亡くしたものだと思いました。
