ぱんこ

マイキー&ニッキーのぱんこのレビュー・感想・評価

マイキー&ニッキー(1976年製作の映画)
4.8
すんごい面白かった……。これを20歳未満で概略は練ってたってどんだけ人間観察が深いんだ………。一幕劇として考えられていただけあって、建てつけが舞台っぽくて是非舞台でも観たいなぁ。





以下、ネタバレ








マイキーはいつかこんな日が来るとずっと思ってたんじゃないかと。
ニッキーに電話で呼び出された時から覚悟してて、せめて苦痛少なく逝けるようにって接してたのに、ニッキーが全部ぶち壊すという……😌

ニッキーはなぁ……複数のパーソナリティ障害を抱えてそうな感じがチラホラと……。ネルさん家の一コマはネルさんにもだけど、マイキーに対してマジで最低な行いだよね、敬意という概念が無い。
あのお断りのシーンは、マイキーとネルさんで察し合って打った芝居だと思うんだけど、どうでしょう。
ネルさんはベリースマートな女性だよ😌

最後のマイキーの父母弟の話は、父親と弟とニッキーは同類だったって示唆のような気がする。
だから母親はマイキーを気に入ってて、イジーの死に動揺が少なかった。(むしろホッとしてた?)


マイキー父とニッキーは同類だったと仮定すると、ニッキーがマイキー父の時計をぶっ壊したのは、思いがけず最後にマイキー父(≒ニッキー)からのなんらかの呪縛を解くことになったんじゃないかと思えてきたなぁ。

そこから、自分で直接殺し屋を案内しだすし、奥さんに自分の家庭環境を過去のこととして話せるようになるし、ニッキーを絶対に中に入れないことが出来た。

中に入れちゃう別居中の奥さんとの対比にもなってるかも?DVされてそうだったのに。
ニッキー……時計を壊さなきゃ、中に入れてもらえたかもしれんのに……。



人間観察が深すぎる……。すごい……。

でもそんな人間のあれやそれやひっくるめてそういうところが好きだよ、みたいな愛を感じて刺さりまくった映画でした!

ピーター・フォークは問題のある人間と相対する、しかも最終的には呑み込まれないまともな人間役がめちゃくちゃ合いますね☺️✨
ぱんこ

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