鉄骨くじら

女体(じょたい)の鉄骨くじらのレビュー・感想・評価

女体(じょたい)(1969年製作の映画)
5.0
大好き大好き大好き

初増村。面白いというか凄い。ファム・ファタール映画にしてはかなり狂気的。とにかく浅丘ルリ子のカマキリのようなダンスと獣のような芝居が圧巻。はんとう棒。浅丘ルリ子は身体、生い立ち、あらゆるコンプレックスを刺激と快楽でしか埋められず、冴えない戦中派中年の雄もまた同様にコンプレックスを抱えている。コンプレックスの塊同士の傷を舐め合うような恋愛は傍からみると滑稽であるが、当事者たちは至って大真面目であり純愛である。本作はそこに装いなく、むき出しだから面白く、同時に人間の可能性の話になってるから凄い。
鉄骨くじら

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