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Devil Doll(原題)
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『Devil Doll(原題)』に投稿された感想・評価

Youtubeの映画チャンネルFlick Vaultで鑑賞可能な、催眠術を駆使するマジシャンと彼の人形を描いたイギリス産ホラー。おそらく日本では未公開&未ソフト化で、今でこそチャッキーやアナベル等色々有りますが今作は人形を扱ったホラーの中ではかなり初期に位置してそう。

人形のビジュアルは影が加わるとちょっとアナベル風で、実際の撮影では中に人が入ってると思いますがゆっくり視線を動かしたりショーの最中命令に従って一人で動き出す姿はモノクロも相俟ってなかなか不気味。魔術師は人形を使い邪魔になった助手を殺したり主人公の彼女に催眠術にかけ昏睡状態にさせ自分のものにしようとする展開で、終盤には魔術師と人形の格闘(一部早送りでチープ)が用意され「ミイラ取りがミイラになる」結末はベタながら80分程度でまとめられたそれなりの佳作と言えそうです。

ドドドン・・という大太鼓が鳴り響いてるようなBGM、色反転する映像に古き良きホラーの雰囲気を感じます。
イギリスの腹話術人形ホラー。監督は低予算映画を撮り続けたリンゼイ・ションテフ。

ロンドンの舞台では催眠術師ヴォレッリによる腹話術人形ヒューゴの独り歩きが話題を呼んでいた。新聞記者マークは恋人で富豪の娘マリアンヌを連れてショーを観に出かける。ヴォレッリは観客参加コーナーでマリアンヌを指名、催眠術をかけて激しく躍らせた。彼女の美貌と財産に目を付けたヴォレッリは、客に知られぬように強い魔術をかけて席に帰す。ヴォレッリのたくらみと人形ヒューゴの秘密とは。。。

腹話術ホラーとしては「デッド・オブ・ナイト※第5話」(1945)と「マジック」(1979)の中間に作られた作品。

両作が面白かったので期待したのだが、かなり残念な出来だった。観終わってみるとシナリオはそれほど悪くない。演出が鑑賞に堪えうるレベルに達していなかったと思う。

まずは序盤の催眠術ショーが何を見せようとしているのかわからず、観客のリアクションも「何を見せられているのか?」という様な表情。そこに大拍手の効果音を乗せているのだからセンスがない。

主演女優の表情が乏しく、催眠術にかかる前と後で変化が感じられないのも不味かった。以降も微妙な演出が続き、久々にダメ映画を味わった。

リンゼイ・ションテフ監督の2作目で英国デビュー作とのこと。生涯に渡って低予算映画を撮り続けたのは、映画会社からオファーがなかったのではないだろうか?

人形の名前ヒューゴは「デッド・オブ・ナイト」と同じ。同作をオマージュした長編を撮りたかったという監督の意志は伝わってきた。