安堵霊タラコフスキー

アークエンジェルの安堵霊タラコフスキーのレビュー・感想・評価

アークエンジェル(1990年製作の映画)
2.9
めっちゃ出オチ感のある映画。

ロシアの戦争に関する話らしいが、映像はサイレント映画とか30年代のトーキー映画っぽいのに音は90年代らしくクリアなものだから、見ていて最初は違和感を覚えたのだけど、古臭い画面と新しい音響を合わせただけで新鮮な味わいが生まれるというこの例は非常に興味深かった。

しかしその違和感とか不思議さも見ている間に慣れてきてしまい、話も謎めいているようで意外と俗っぽいから印象が薄くて、しかも映像もセットでの代わり映えしない単調なカット割りばかりで、中身としてはそれこそトーキー初期の古臭い凡作程度のものしか見出せなかった。

ぶちまけた自身の腸で敵を絞めあげるシーンとか、アレクセイ・ゲルマンやホドロフスキー並みに強烈な描写も少しあったけれども、全体として80分なのに長く感じる程に冗長に思え、途中眠気に耐えるのが非常にキツかった。