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敵のa25のレビュー・感想・評価

(2025年製作の映画)
4.0
「敵」がやって来る



渡辺儀助、77歳。
大学を辞して10年、フランス近代文学を専門とする元大学教授。20年前に妻に先立たれ、都内の山の手にある実家の古民家で一人慎ましく暮らしている。
そんなある日、「敵がやって来る」という不穏なメッセージが届き、徐々に、彼の丁寧な暮らしにヒビが入り、夢と現実との境界線が曖昧になっていく。



パソコンの画面に現れたスパムメールのように、きちんとした生活の中に見え隠れする欲望や執着がとてもリアリティがあり、儀助さんが翻弄されていく様子が、可愛らしくもあり、滑稽でもあり…
おそらくは、誰もが避けることが出来ないであろう「敵」に、自分はどう向き合うことになるのだろうかと考えてしまいます。
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