前半の「PERFECT DAYS」的風味から中盤以降の予測不能な展開に思わず前のめりになってしまった。どこまでが夢か妄想かわからない。年老いて孤独になればなるほど妄想に支配され頭の中は常に賑やかなの…
>>続きを読む白黒で序盤はとくに淡々としてますが、
現代的且つ古典的でかなり萌えました。
我々の敵とは何か、人生の最期に訪れる本当の敵は"死"と"恐怖"なのかもしれません。
『来るべきXデーに向けてあと何年も…
悪意とまではいかなくても誰しも抱くであろう卑しさ疾しさ浅はかさ。
心身弱り抑え隠し切れなさそうになる恐怖との戦い。
一方で成熟した優しさや自己更新が無意識の過去を悔い改めているとも思え。
主人公ほど…
拘りを持ち淡白で達観した日常を生きる儀助
そんな老後の生き方に憧れると思いきや...
儀助の妄想が走り出すと無様で卑しい後悔まみれの男へと変貌
資金が尽きたら潔く死ぬと豪語していた男が生への執着を…
退職してから長い期間が経った独り身の元大学教授。毎食きちんと料理を作り、雑誌の連載も持っている。博識で聡明。節々に大人の余裕と気品を感じる。一見地味に見えても、日々の暮らしを疎かにせず、丁寧に過ごし…
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