ある日突然統合失調症になってしまった姉、それを隠して自宅に軟禁する研究医の両親。病院で診てもらった方が良いと進言しても全く聞いて貰えない弟はカメラを手に取り、帰省の度に家族を撮影をした20数年に及ぶ記録。
仕事で医者とか教員と話すことがたまにあるが、職業病なのか自分の考えに間違いは無いと思い込んでいるタイプの人が多く、あーこのパターンかと。
また、発症したのが80年代であり、当時の精神疾患に対する差別や偏見への認識、そして両親の医師としてのプライドみたいなものが映像の端々に滲み出ている。
とにかくリアルな映像が凄まじいとしか言えない。そして長期間に渡る記録である結果、老いなどの変化の過程もリアルに見せてくる。ドキュメンタリーだからこそ表現できる。
よくぞここまで身内を晒け出したなと監督には敬意しかない。
ポレポレで連日完売なのも納得。