佳子

映画ドラえもん のび太の絵世界物語の佳子のレビュー・感想・評価

3.8
「上手な絵を描く必要はないんだ」

ドラ映画44作品目45歳。

今年は5年生の担任でした。勉強も友達関係も親との関係性も色々単純ではなくなってきて、自分を客観視もできるようになってきて、思い悩み荒ぶる子らと闘った1年間でした🤣でも、楽しかった。
夏は富士山登頂🗻。山登りの楽しさに目覚め自然の中で過ごす週末が増えました。息子は20歳に。無事成人しました。そして、父を見送った事がやはり大きかった。歩けなくなった父の介護をした数ヶ月。車椅子からの上げ下ろし、食事や歯磨きの介助、最後は下の世話。辛いこともありましたが、私なりになるべく悔いの残らないよう向き合えたという思いはあります。

今回のドラちゃん、オープニングが素敵すぎて。それぞれの名画のタッチに合った仲間たち。特に牛乳を注ぐ女の構図でジャイアンが恐怖のシチューを注いでいるとこ最高👍

初めて3年生の担任をしていた時に、私の恩師が授業を見に来てくれたのだがその時に教室の掲示板に貼ってあった子供達の詩と絵を見て、「この中でどの詩が一番良いと思う?」と聞いた。
私は、優等生的な子のものを選んだ。
恩師は、「僕はこの子やと思う。この子が一番素直に詩を楽しんでいる。」と指差したその作品の子は、クラスで1番家庭が大変で、勉強も大変な子だった。
私には、稚拙な内容に見えた詩が1番良いと言い切った先生を思い出した。

上手いか下手かではなく、楽しんでいるか。
好きだという気持ちがあるか。
クラスが終わる最後の日、私のために家から歩いて1時間かかる海岸で、貝殻を拾ってプレゼントしてくれたあの子。
もう15年前の話。

2025-21
佳子

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