僕がこれまで観て来た映画の中で最も「ブルージー」な作品かもしれない。
誰かに「ブルースってどういう音楽?」と訊かれたら、
まずはこの映画を観てもらうことにしよう———臼井ミトン(シンガーソングライター/ラジオパーソナリティ)
________
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ニューヨークで暮らす若いカップルの物語と
B・B・キングをはじめとする伝説の彼方のブルースマンたちの演奏が交錯する。
監督はギリシャ生まれヨーロッパ育ちの反骨の人。
ブルースへの共感と距離感のこもる映像から
70年代初頭の空気も伝わってくる———北中正和(音楽評評論家)
________
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ブルースは、確かに悲しみとか苦しさを歌う魂の音楽なんだけど、
そこに 「ユーモア」 があるから残ってるんだとボクは思う。
この映画のダメダメな主人公も 「あーあ、こいつときたら…」 なんだけど、
今テレビをつければ闇バイト殺人のニュースをやってて、
現代の日本も変わりゃしない。
そこでBBやバディやサニーの音楽を聴くと、
いつでも自然に笑顔になり、本当に救われるんです———久住昌之(漫画家・ミュージシャン)
________
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
切なすぎて笑っちゃう時
どうしようもなくやりきれない時
好きすぎてたまらないけどうまくいかない時
そんなときにBLUESはやってきます
本物のBLUESMANから勇気をもらいました
BLUESが好きでよかった———KOTEZ(ハーモニカ奏者)
________
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
1960年代後半にヒットチャートを賑わしていた
ローリング・ストーンズやジミ・ヘンドリックス、クリームから知った
黒人ブルースというジャンルだったが、
この映画で初めて少年時代に戻って、その真髄に触れた気がした。
折しもこの映画が制作された1973年は
ブルースを基としたハードロックの終焉の年だったと個人的には感じている。
その訳が、この映画に隠されているのだろうか?
「あまりに理不尽だ。なんでこんな苦労を?」
その反抗の魂が消えることは人種を問わずないだろうけれど、
逃げ場を失い、その感情に慣れ、
感じなくなることの恐怖をひしひしと感じる。
あれから、ずっと、そうなのだろうか?———佐野史郎(俳優)
________
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
黒人の家族がニューヨークのゲットーで日々懸命に生きるストーリーと、
B.B.キングやマンス・リップスコム、ブラウニー・マギーなど、
偉大なブルース・アーティストのパフォーマンスが複雑に絡み合い、
黒人社会を巧みに描いている。
非常に興味深い映画である———ジョージ・カックル(DJ/コラムニスト)
________
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
フィクションとドキュメンタリーを交錯させながら、
ブルースという音楽が何を表現しているかを抉り出す。
こんなフランス映画があったとは。
この時代だから撮れた生々しい映像満載。
ブルース=渋い音楽などと思っていると、
お洒落なジュニア・ウェルズとバディ・ガイの
ひりひりするような競演や
牧師のように爆発するB・B・キングにぶっ飛ばされるよ———高橋健太郎(音楽評論家)
________
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ハーレムに住む若いカップルの物語と
B.B.キングをはじめとする伝説的なブルース・ミュージシャンの
ライブ・パフォーマンスとのマジカルなドッキング。
こんな映画、今まで観たことがない。
制作から50年経っても全く色褪せていないのが驚き…———立川直樹(プロデューサー/ディレクター)
________
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
Bluesがどういった境遇から立ち上がってきたかを知るのは大事だよ。
厳しい生活や辛い感情に直結する歌を歌うのは
恐ろしくヘヴィであり時にはちょっとした気晴らしでもある。
そしてその歌は大スターを生み出すほどのパワーをはらんでいる。
50年前に撮られたBlues美学ともいえる貴重な映像を
堪能させてもらいました。
ジュニア・ウエルズ&バディ・ガイのパフォーマンスも最高だし、
B.B.キングさんのインタビューはぐっときた。
個人的な大発見は70年代初頭の(あの)ルシールのブリッジが
ナイロン・サドルだった事。。。
ちょっとマニアック過ぎるかな(笑)
88分のBlues鑑賞旅行、いい時間をありがとう!!———土屋公平(ミュージシャン)
________
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
インタビューの言葉が、リズムが、そのまま歌のようであり、
そこに同時に歌がはさまれ、セリフが重なり合い、
ブルースと呼ばれる音楽が、
それぞれの生活や思い、身体の内側から絞り出される過程が見える。
演奏はこうあるべきと思う———鶴澤津賀寿(義太夫節三味線演奏家/人間国宝)
________
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ノンフィクションとフィクションが交差する映画だが、
ブルーズをプレイする自分には各ブルーズマンのライヴシーンが興味深かった。
どのブルーズマンの映像も貴重なものだが
同胞の黒人聴衆を前にしたB.B.キングの圧巻のライヴは
ライヴ全編を観たいと思う必見の熱さだ。
バディとジュニアのライヴの匂いも秀逸。
パール兄弟 サエキけんぞう
衝撃的なインパクト!
今まで味わったことのない肉体感覚満載のカオス感!
至近距離で仰ぎ見る黒人ブルースの凄み!
挿入ドラマも生々しく、本物の現場が香り立つこの映画を体験したら、
貴方の価値観が変わること請け合いである———永井ホトケ隆(ブルーズ・ザ・ブッチャー)
________
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
楽しい時、ブルースを聴く。
さびしい時、ブルースを聴く。
きれいにすんだ泥水のなかで、ただブルースは凛として突っ立っている。
ひとりぼっちだ。
ブルース・イズ・オールライト!———真島昌利(ザ・クロマニヨンズ)
________
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ブルースとは、何か?
貴重なブルースマンたちの叫びの声と、
若い2人のリアルな生活が重なって…
ブルースから、誰もが逃れられない事を改めて思い知った。
だからなのか…
ブルースという音楽は、いつでも聞くたびに力が湧いてくる———三宅伸治(ブルースマン)
________
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ブルースのルーツに奴隷労働を見るのは間違いではないが、
ろくでなしの哀感こそがブルースの背骨なのだと痛感する。
ドラマとドキュが融合し、70年代インディ映画の香りとブルースの真髄を伝える
本作の発掘は事件だ!———矢田部吉彦(前東京国際映画祭ディレクター)
________
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
この映画を見たら、
私はB.B.キングが好きで良く聴いて来ました、
なんて、恥ずかしくて言えなくなってしまった。
私はブルースを知らなかった。
ブルースがこんなに真っ黒で、
男と女の涙と愛液にまみれたものだったなんて、、、。
バディ・ガイやブッカー・T・ホワイトが聴けるのも素晴らしい。
まるでドキュメンタリーのような、
迫力とエネルギーに満ちた凄みのある映画だ———湯川れい子(作詞・音楽評論家)
________
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
BLUESは光輝く華やかなものではなく、
地下室のじっとりするような日常から、
もがき、嘆き生まれる魂の叫びだ!
その生々しさ、臭いまで漂ってくるリアルな作品!———ROY(THE BAWDIES)
________
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄