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アナザー・カントリーのkamomeのレビュー・感想・評価

アナザー・カントリー(1983年製作の映画)
3.0
リンゼイ・アンダーソン監督、マルコム・マクダウェル主演の『if もしも・・・・』(1968)を見た後にこちらを鑑賞。
イギリスの全寮制のパブリック・スクールのスクールカースト構造や寄宿の雰囲気、支配層による処罰など『if もしも・・・・』と重なるところがあり、当時のパブリック・スクールの様子がよく分かった。
といっても、『if もしも・・・・』は1960年代のパブリック・スクール、『アナザー・カントリー』は1930年代。
ということは、1930年代からパブリック・スクールの構造はほとんど変わっていないということか。
さすが、伝統の国。
両作品で描かれていた体罰の「鞭打ち」は、1999年に完全に禁じられたそう。

物語は、二重スパイだったガイ・ベネット(ルパート・エヴェレット)が米国人ジャーナリストのインタビューに答えるという形で始まり、インタビューで終わるサンドイッチ構成になっている。
体制に乗っかってフランス大使という出世を目指していたガイの在り方は今一つ共感できなかった。
彼が愛した下級生と夜の小舟で逢引するシーンは美しかったけど、個人的好みでいうと二人ともあまり好みでなかったせいか、共感性はいまいち。

ガイよりも親友ジャドを演じたコリン・ファースから目が逸らせず、この作品でスクリーン・デビューした若き日のコリン・ファースを見れたのは嬉しかった。
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