“映画狂のバイブル”、“史上最高の映画の1つ”等と言われてはいるものの、その身まったく高貴な気取った映画ではなく、むしろロクでもない人たちの大博覧会映画と言ってよいかと。
今回リニューアルした恵比寿ガーデンシネマがユナイテッド・シネマ系列になっており、ポイントで無料鑑賞出来た📽️
しかし再観賞とて、改めてここまで狂人指数の高い、一瞬たりともテンションの落ちない映画だったとは…という驚きで、劇場も笑いに包まれ凄く良い雰囲気であった。
『駅馬車』にしろ『サイコ』にしろ、“名作”と謳われる映画の多くは、実は普通に見易く面白いということがある。同じくこの時代のハワード・ホークス監督のコメディ映画も然り、心理に寄らず、奥行きある画面の中を人物が出たり入ったり、わちゃわちゃ暴れ回ったり…それをカメラがスピーディーに捉えるのを眺めていたら、ふと気づくと映画が終わっている…というのが最高。
ハーモニー・コリン監督の『ビーチ・バム』は、ルノワール監督の『素晴らしき放浪者』のある種の変奏という感じがしていたが、『ガンモ』はこの『ゲームの規則』の変奏という気すら少ししてきた🎼
ヨルゴス・ランティモスなんかも、
なんだかんだルノワールやルイス・ブニュエルのお庭で遊んでいるような、厚化粧している感じにも思えてくる。