いつの間にかフェイクニュースが日常的に飛び交うようになった今、事実に基づいた報道をあらためて考える上で示唆に富む作品。
テレビの報道チームではなく、スポーツ番組のチームが事件に直面して即座に判断を迫られる緊迫した状況で対応した様子が伝わってくる。
冒頭からテレビ局がどのように番組を見せているかまずはお手本のように見せ、その後、それがテロの生中継に生かされる見せ方は親切設計。手作りテロップなんか時代を感じさせてよかったですね。
後半、それは確かな情報かどうかスタッフ内でひともめするシーンがハイライトでしょうか。
ビジネスでは三現主義とよく言いますけど、現場・現物・現実を確認するのは報道にとっても大切なことを嫌というほど思い知らされる出来事だったと思う。
この題材を徹底して制作サイド視点に振り切り、コンパクトにまとめててよかった。
あらゆるテロは許されない、ただし、この映画が今公開される(政治的)意図は留意が必要だと思う。