仁

セプテンバー5の仁のレビュー・感想・評価

セプテンバー5(2024年製作の映画)
4.3
例えば怪獣映画における「緊迫した対策本部」のシーンが大好きな自分にとって、これほどまでに美味しいとこだけを詰め込んだ映画はない!!すごい!全部おいしい!全部対策本部!

生放送OA直前で、撃たれる場面を映すのか?映さないのか?で大モメするなか、「ヤバそうだったら一旦CM挟んでそん時に判断しません?」と発言するディレクターの気持ち、わかる〜〜。根本的な解決じゃないけどとりあえず場を収めるのが最適解だと判断する瞬間、あるよねぇ

特別、物語として大きな波があるわけではないけど緊張感が全くもって途切れないので退屈しなかった。本当に自分もコントロール・ルームにいるのではと錯覚してしまうくらい。こういうお仕事映画ってディテールが肝だと思うんですけど、そういう点でも良かった。写真を拡大コピーするにしても、お手製で拡大写真を現像するしかないんよね。テロップも手作りを合成。時代背景を考えてみれば当たり前でも、目の当たりにするとハッとさせられる。こういうプロの細やかな技術描写がハートをぶち上げてくるんだよな!

とまぁ、エンターテインメントとして非常に楽しい時間を過ごしたのですが、実際の事件に無知だったがゆえラストで面食らってしまった。知らなかった、こんな痛ましい事件があったなんて。
仁