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ザ・ロックの都部のレビュー・感想・評価

ザ・ロック(1996年製作の映画)
3.8
地球を自分に都合の良い発破場だと信じているとしか思えない男:マイケル・ベイ監督による長編映画二作目であり、過剰な爆発癖と荒々しくも血湧き肉躍るエンタメ精神が反映された作家性がこれ以上なく功を奏してる秀作である。

最後の最後まで何人足りともの脱獄を許さなかったアルカトラズ刑務所跡地が舞台になるという浪漫溢れる設定も良好ですが、暗躍任務により死んだ海兵隊の無念を晴らす為に国家に喧嘩を売るハメル少尉を初めとする登場人物の面々の男臭い魅力は間違いなく本作の面白さを向上させている。ニコラス・ケイジによるグッドスピードの狂言回し的な活躍も見物だが、脱獄王メイソンの老兵的な立ち振る舞いが物語を掻き回して、エンタメとして売りの大幅に強化しているのが印象的である。

尺は長めだがそれに適した見せ場が数多く配置されていて、単純明快の物語を飽きさずに展開させる力強さが良い。パブリックイメージとしてのハリウッド超大作は、主に本作などの90年代アクションムービーの印象が強いように思えて、実際 ド派手な活劇が繰り広げられる本作はそれに応じた満足感が得られる食いでのある作品となっています。
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