都部さんの映画レビュー・感想・評価

都部

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呪詛(2022年製作の映画)

3.7

『今年最も怖い』と称される台湾産ホラー映画が昨日よりNetflixにて配信、新興宗教の奇怪な儀式で人生の歯車を狂わせた女性は娘を救うべく奔走する──モキュメンタリーホラーとしてなかなか優れた出来の本作>>続きを読む

ソー:ラブ&サンダー(2022年製作の映画)

3.7

前作を傑作たらしめたソーのキャラクター性に沿ったコメディとシリアスの絶妙な融合という点で言えば劣る四作目だが、及第点を満たした面白さは担保されている為に愉快痛快と楽しめる本作。

監督.脚本共にタイカ
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X エックス(2022年製作の映画)

3.6

今回 試写会に御招待して頂いたのは独自的な作家性を主とした作品を制作する映画会社A24の🇯🇵では7月8日から公開されるホラー映画。

往年の70sホラー映画の作風を踏襲しながらも、『若さ』と『老い』を
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フルメタル・ジャケット(1987年製作の映画)

4.2

ハリウッド随一の完璧主義者であるスタンリック・キューブリックによる戦争映画の最高峰──二部構成で語られる一人の兵士の完成までの物語は諧謔味を伴うリアリズムとシャープな映像演出で彩られる。

典型的な反
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悪魔のいけにえ レザーフェイス・リターンズ(2022年製作の映画)

3.8

傑作カルト映画『悪魔のいけにえ』の新たなるリブート映画にして一作目に続く新たなる仕切り直しでもあり、ターミネーターの如くワタシ再生産されるシリーズは続編の最適解を見つける為に映画を作り続ける──正当な>>続きを読む

スーパーバッド 童貞ウォーズ(2007年製作の映画)

3.7

高校卒業を控えた冴えないナード男三人衆は、脱童貞の為に卒業パーティに参加するべく偽造IDを使ってアルコールを購入することを画策するのだが……。

たかだか性体験の成功の為に命懸けで奔走する馬鹿馬鹿しい
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リトルデビル(2017年製作の映画)

3.2

再婚相手の連れ子がサタンだった男のホラーコメディ──イーライ・クレイグ監督の同ジャンル映画をコメディテイストで再構築パロディとして撮影するという作風は、名作である『タッカーとデイル』同様ではあるが、本>>続きを読む

マン・フロム・トロント(2022年製作の映画)

3.4

『ヒットマンズ・ボディガード』で成功を収めたパトリック・ヒューズ監督による新たなバディコメディ。

冴えないコンサルタント(演:ケヴィン・ハート)が伝説の暗殺者(演:ウディ・ハレルソン)と協力して、彼
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着信アリ(2004年製作の映画)

3.3

2000年代初頭、かつてJホラーは歴然としたブームであった──監督:三池崇史 原作:秋元康によるJホラーブームの金字塔的な作品が、本作『着信アリ』と称しても過言ではないだろう。

講評の前にささやかな
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HUSTLE ハッスル(2022年製作の映画)

3.6

6月上半期のNetflix映画ランキング92ヵ国でTOP10入りした話題作、NBA選手専門のスカウトマンと若き天才の🏀サクセスストーリー。

脚本自体は王道スポ根物として普遍的なそれだが、すっかりNe
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マイケル・ムーアの世界侵略のススメ(2015年製作の映画)

2.6

映画監督であるマイケル・ムーアは米国政府の先兵隊として、自国の永劫なる繁栄の為に他国の政治体系を記録するべく各国に侵略を開始する──という趣のドキュメンタリー映画。

他国の制度や文化を学べるという意
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AURA 魔竜院光牙最後の闘い(2013年製作の映画)

2.1

作家田中ロミオの著作を原作とした劇場アニメーションで、厨二病を題材として現実と虚構の間でモラトリアムを続ける思春期の少年少女を描いた話なのだが……。

端的に演出の妙に欠ける映像作品で、本作がアプロー
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華氏 119(2018年製作の映画)

3.6

映画監督マイケル・ムーアの唯一性は、政治関心を持たない人間でさえ容易に呑み込めてしまうドキュメンタリーを作れてしまうという事にあると思う。
政(まつりごと)の深層を、一般層に理解した気にさせるのが非常
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ダ・ヴィンチ・コード(2006年製作の映画)

2.9

レオナルド・ダ・ヴィンチの絵画を巡るミステリサスペンス映画で、絵画に纏わる多くの風説を纏め上げて一大サスペンスとしている原作の迫真の筆致を映画に見事落とし込んだ作品である。日本でも当時の興行収入は90>>続きを読む

スパイダーヘッド(2022年製作の映画)

1.2

トップガンのコシンスキー監督とクリス・ヘムズワースのコラボが実現したNetflixオリジナル映画、これがまったく面白くないと誰が予想しただろう。
高額の予算を投じてクリス・ヘムズワースとマイルズテラー
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思いやりのススメ(2016年製作の映画)

3.7

先天的に筋ジストロフィーを患い車椅子での生活を送る青年と子供を失った介護士によるロードムービー。

身体が不自由な偏屈な障がい者と心に傷を持った介護士の映画というのは既にあって、例えば『最強のふたり』
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ブラック アンド ブルー(2019年製作の映画)

2.9

公務汚職と人種差別、世界の醜悪さを目にした女性警官は正義を求めて街の全てを敵としてひた走る。

社会問題を意識した脚本ではあるがレイシズムに満ちた汚職警官を敵役としながらも、世に蔓延る悪行を良しとしな
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オーシャンズ8(2017年製作の映画)

2.7

オーシャンズシリーズの女性版リブートと言える本作は、シリーズの表面上に過ぎない豪奢さと中身のなさを見事に継承していると言えるだろう。

粗筋としてはダニエル・オーシャンの妹であるデビー・オーシャン(サ
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オーシャンズ13(2007年製作の映画)

2.8

外面だけは大変に豪奢、しかしその実の中身のないケイパーシリーズ三部作の完結作。

続編失敗作にありがちな脚本が異様に複雑化したオーシャンズ12と比較すると、シリーズ初作の雰囲気に原点回帰した単純明快ぶ
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オーシャンズ12(2004年製作の映画)

2.0

豪華俳優陣による名作ケイパー映画の続編、寄せられる多大なる期待に反してその出来は粗末な物。

前作も世間の評価を鑑みた上でウェルメイドさとは無縁のポップコーンムービーとして作品としては終始している所謂
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オーシャンズ11(2001年製作の映画)

3.3

2000年代初頭のハリウッドスターが揃い踏みのウィットに富んだ洗練されたケイパー映画。
あくまでもポップコーンムービーとしては上出来かもしれないが、正直それ以上でもそれ以下でもない映像作品としての中身
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ザ・ファブル 殺さない殺し屋(2021年製作の映画)

3.7

監督江口カン×俳優岡田准一による、人気マンガ『ファブル』の実写化第2弾。
岡田准一の並々ならぬスタントマン顔負けの身体能力を活かしたアクションは前作の時点で八面六臂のそれであったが、本作では視覚的にも
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エスケープ・ルーム(2019年製作の映画)

3.1

R指定表現を避けた脱出デスゲームスリラー映画で、内容は薄いがテンポよく密室が登場するので退屈はしない。逆さまの部屋はカメラがもう少し豪華なそれならもう少し面白く撮れた気がするがB級映画としては及第点か>>続きを読む

レゴバットマン ザ・ムービー(2017年製作の映画)

3.9

ある意味バットマン映画の集大成の様なルックを誇る本作。新たな家族を作る事で家族の喪失と向き合おうとするバットマンの姿を、LEGO世界にてコミカルに展開する作りは子供向けのようで大人の鑑賞にも耐えうる強>>続きを読む

仮面ライダージオウ NEXT TIME ゲイツ、マジェスティ(2020年製作の映画)

3.1

本編最終回後の新世界軸の青春ジュブナイル寄りの活劇。一時間弱の尺の中で本編との乖離が激しいパラレル世界の滑稽ぶりやスピンオフ作品ならではの二号メインの作劇は展開されている。往年シリーズの二号ヒーロー登>>続きを読む

シターラ: 夢を抱け、少女たち(2019年製作の映画)

3.0

毎年1200万人の少女が児童婚によって夢を絶たれている──飛行士を夢見る少女が夢を諦めるまでの無声アニメーション。最後は地に落ちて踏み潰される紙飛行機のモチーフがバッチリと決まっていて、制度をまだ理解>>続きを読む

我らの罪を赦したまえ(2022年製作の映画)

3.2

ホロコーストの一環として履行された自国民障がい者を強制安楽死させるT4作戦の実態を描いた作品。筋書と演出は最低限なので映画としての見所には欠けるが、史実に則った負の歴史に触れるという意味で見て損のない>>続きを読む

SKIN 短編(2018年製作の映画)

4.5

ご覧、黒がそこにいる。
ネタバレ厳禁の秀逸な短編映画──黒人差別問題と銃社会の問題を濃縮した21分で、差別意識のある人間にも愛はあると問いた場面ですら結末の衝撃の為のフリになってる構成が非常に憎い。形
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我々の父親(2022年製作の映画)

2.8

地にまします我らが父よ。
不妊治療に自分の精子を使い、人知れず異母兄弟を増やし続けていた医者の真実に迫るドキュメンタリー映画。その数判明しているだけで94名という空恐ろしい事実に背筋が凍る一方で、映画
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ネイキッド(2017年製作の映画)

3.0

Netflixはネグロイドをタイムループさせるのが好き過ぎないか?
結婚式当日に見知らぬホテルのエレベーターで全裸で目覚めた男が、鐘が鳴るまでの一時間で結婚式を成功させるために奔走する。全体的に小綺麗
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隔たる世界の2人(2020年製作の映画)

4.2

アカデミー賞も納得の傑作短編映画。
外出の度に殺害されるタイムループの筋とBLM運動の絡め方が秀逸で、本来はコメディの様に取り扱われる死に戻りの連続の真意を開示するあのエンドロールまで当事者意識の熱を
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シニアイヤー(2022年製作の映画)

2.5

平均点の映画。
でも良くも悪くもない、そんな平均点の普通の映画が私は一番嫌いだ。

20年間昏睡状態にあった女子高生が目覚めて現代の高校でプロムクイーンを目指す──普通過ぎる。カルチャーショックネタに
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ラブ&ピース(2015年製作の映画)

2.6

少なくともこの手の暖かみを求めて鑑賞する作家ではないのでかなり面食らうが、政治的な命題とホリデースペシャル的な寓話が混在した、意外とちゃんとしてる優しい映画。時代や個人を通した取捨選択に対する立ち返り>>続きを読む

悪魔の毒々モンスター(1984年製作の映画)

3.8

トロマ映画の代表作。
史上最低の低俗下品非倫理と私の好物の詰め合わせのような映画だが、有毒廃棄物に身を焼かれた男が街の悪を惨たらしく殺戮していく様子は王道ヒーロー映画のようでさえある。作中で惨殺される
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アス(2019年製作の映画)

3.4

夏休みを迎えた黒人一家が、バカンス地にて自分達と瓜二つの謎の一家に襲撃されるホラー映画。傑作『ゲットアウト』に続く本作は富裕層と貧困層を取り巻く格差社会の膿をサスペンスフルな物語として描写しており、事>>続きを読む

ビッグ・フィッシュ(2003年製作の映画)

4.3

ホラを吹き続けた父と父の真実の人生を知りたがる息子の寓話、ティム・バートンならではの現実と虚構の垣根を曖昧とする語りを取りながらも、あくまでドラマは動きのある虚構と静かな死を迎える現実と隔絶されており>>続きを読む

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