メキシコのサイレント映画。4時間。もともと13話からなる連続活劇らしい。強盗団のメンバーが一人一人捕まっていくっていう展開なのだが、連続活劇というとどうしてもフイヤードと比較してしまう。フイヤードに比べるとだいぶ落ちる。中間字幕に頼りすぎだし絵が弱すぎる。
まぁとはいえ、死刑判決を受けてから詰所みたいな所でメンバーが執行待ちしてる場面はなかなか良かった。こーゆー時間をちゃんと確保してくれるの、ロッセリーニみがある。

フイヤードと比べてどうの言われてるが、十分凄まじい映画。
まあ、自分は映画よくわかんないんで。

同時期かやや前に撮られているルイ・フイヤード監督の連続映画を愛してやまない私は、喜び勇んで観に行くことにした。だが、フイヤードはやはり例外的な作家なのだという確信を強めることとなった。キャラクターが立たないために、後半の盗賊団がひとりひとり捕まってゆく過程は、誰が捕えられて誰が残っているのかがまるでわからない。
画面の上でもフイヤードの質には及ぶべくもない。
だが、フイヤードの映画は牧歌的とさえいえるようにも思った。その程度には、『灰色の自動車』はある種切迫したなまなましい当時のメキシコの現実が定着しているように感じる。