Hiromasa

ルーキーのHiromasaのレビュー・感想・評価

ルーキー(1990年製作の映画)
3.5
テレ東でやってたので。
「お前には打てないだろう」とバカにされていた新人刑事が、犯人を撃ち殺せるようになるという、わりとベタなストーリー。ただ、単細胞な世界観になっていないのは「暴力」がよく描けているからだと思う。
手錠はめられたイーストウッドが変な女に絡みつかれるマゾ的なシーンのあとに、刑事の彼女が犯人に襲われ、夢中で反撃して殺してしまうシーンが来る。この暴力の「取り返しのつかなさ」が表現されているからこそ、一見マッチョなストーリーに奥行きが出てるのではないか。
あと、むかし評論家の蓮實重彦が北野武の映画は「殴られた人の気持ち」がわかっていると言っていたが、イーストウッドの映画は、音とイメージが観客に襲いかかる映画の暴力性をよくわかってると思った。終盤の飛行場で飛行機がぶつかるシーンにそれが現れている。
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