ちゃりお

シックス・センスのちゃりおのネタバレレビュー・内容・結末

シックス・センス(1999年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

再生ボタンを押して数十分、退屈すぎて死ぬかと思っていた。「名作と言われているし教養のためだ」と自分を納得させながらアイスコーヒーで眠気を追払いながら観続ける。

なぜ眠いのかを考える。それはすべてがまるでファンタジーだからだ。現実感のない、全てが宙に浮いているようなファンタジーだった。

この現象は古い映画特有の隔世の感なのか、と考えていた。

しかし、違った。この作品のどこか浮世離れした表現は意図されていた。この映画が映すのは医師のマルコムの眼が観る(観たがっている)ファンタジーの世界そのものだった。

観客はマルコムに視点をジャックされていたことを最後に知り、その地に足がつかない表現の所以を最後に知るのだ。

これは現代人にとっては別段驚くべき仕掛けではないが、この作品を侮っていた私にとってはまさに不意打ちだったのであり、それだけになかなか効いた仕掛けだった。