ポルりん

シックス・センスのポルりんのレビュー・感想・評価

シックス・センス(1999年製作の映画)
4.4
シャマラン監督の最高傑作であり、シャマランの名を世に知らしめた作品。

あらすじ

小児精神科医の第一人者マルコム(ブルース・ウィリス)はある晩、妻アンナ(オリヴィア・ウィリアムス)と自宅にいたところを押し入ってきた10年前に治療した患者のヴィンセントに撃たれた。
ヴィンセントは彼を撃つと自殺し、この事件は彼の魂に拭いがたい傷を残した……。


妻が観たいと言う事で物語の終盤に明らかになるどんでん返しを知っている状態で改めて鑑賞したが、本作の素晴らしさを再認識する事が出来た。

まず、編集・演技・音楽・撮影・衣装などあらゆる点で素晴らしいのだが、その中では特に音楽が素晴らしく、悲しげで綺麗なピアノのメロディが世界観とマッチしている。
また、恐怖を煽る演出も文句の付け所がないのだが、何よりも幽霊よりも生きている人間の方が恐いように見せたのが個人的にはかなり好印象であった。

そして本作のラストに判明する有名などんでん返しだが、私もそのどんでん返しには驚かされたし、全く読むことが出来なかった。
そして真実を分かる前と後では各キャラクターの会話する意味が全然違うものとなる為、1回と2回目では全く違うストーリーに生まれ変わるようになっている。
これについては、ラストのどんでん返しが素晴らしいと言うより、それに至る過程が素晴らしい。
伏線がしっかりと効いているし、ディテールもかなり凝っているので、かなり真実に気が付きにくいようになっている。
近い所でいうと原作の「イニシレーション・ラブ」だろうか…。

また、本作はどんでん返しありきと勘違いされがちだが、どんでん返しがなかったとしても全然完成度の高い作品だと思う。
確かに本作の面白さの根源にあるのはどんでん返しかもしれないけど、それに至る途中の描写やストーリーの完成度、様々な愛などのテーマがしっかりとしているからここまで評価されているのではないだろうか・・・。
それに、似たようなどんでん返しの映画は本作の公開以前にも沢山あった訳だし・・・。

よく途中で真実が分かった自慢をし、オチが簡単に読めたからつまんないと言っている人間がいるが何か勘違いをしているんじゃないか・・・。
多分、こういう人は真実が分からなくても楽しむことが出来ないだろう。

かなり完成度の高い作品なので色々な人に観てもらいたい作品ではあるが、特に親子愛・夫婦愛をテーマにした作品が好きな人にはオススメの作品である。
ポルりん

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