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ミッドナイト・ランのTKSDのレビュー・感想・評価

ミッドナイト・ラン(1988年製作の映画)
4.0
映画全体の出来がよいので意識から漏れそうになったが、やっぱりデニーロが素晴らしい。

彼が演じるジャック・ウォルシュは、ずる賢いのに、結構間抜け。手先は器用だが、生き方は不器用。くたびれてるけど、希望は捨てない。口は悪いが、根は優しい。
キャラクター設定はステレオタイプとも言えますが、デニーロはこれらを何気ない仕草、表情、佇まいで見事に体現しています。
だからこそ、主人公が心を開く過程に説得力があるのでしょう。
それでいて自己主張しすぎず、物語にきれいに溶け込みながらやはり抜群の存在感を放っています。

そして、よく練られた脚本、設定の妙、テンポのよい演出、コミカルで知的な掛け合い、さりげなくホロリと来るシーンと、すべてが高いレベルでまとまっている良作でした。オススメです。
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