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哀れなるものたちのTKSDのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.2
自律的な生への凄まじい希求を、自由すぎる表現を使って全力でぶつけてくる、これぞ映画という素晴らしい一作。

役者や美術レベルの高さ、必要だがモラル的に危険な描写など、映画以外ではまずお目にかかれないであろう強烈な映像体験で感情を揺さぶられました。

エマストーンは圧巻。自立する女性というのがテーマの一つかと思いますが、性別云々ではなく、権利云々ではなく、もっと根源的な、まさに自律的な生を希求する熱い魂を表現していました。
ウィレムデフォーがもはや可愛らしいです。不器用な親父演技がこんなに上手いとは。感動的でした。

美術・音楽も素晴らしい。特にラストシーン〜エンドクレジットのそれらは最高。

気軽に見れるタイプの映画ではありませんが、おすすめの一作です。サントラが欲しい。
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