ふかい

ゲームのふかいのネタバレレビュー・内容・結末

ゲーム(1997年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

あのさぁ…どんでん返しのある作品!とかいうプロモーションやめようよ…それありきで見たらもうどんでん返しじゃなくなるわ…とこんな不満をぼやきながら鑑賞。うん、最高でした。

興味を持続させるフィンチャーの周到な語り口には言うまでもなく圧倒されるが、この作品は何より脚本がとても緻密に作られており、観客を騙しまくりの2時間である。

だが、むしろその「騙し」がこの話のメインではなくて、「人が変わっていく過程」をゲームという手法を使い、ファンタジックに、時にサスペンスチックに、そして丁寧に描いていく。

何か不自然な雰囲気を醸し出すラストの種明かしシーンは、「映画」というものが観客にとっての最大の「ゲーム」なんではないかと、時に人生の考え方を大幅に狂わされる映画のシステムそのもののメタファーを表しているとも思える。

フィンチャーが観客に仕掛けた「ゲーム」は、想像以上に奥が深いものであった。(と自分は解釈した。)
ふかい

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