Melko

KIDS/キッズのMelkoのネタバレレビュー・内容・結末

KIDS/キッズ(1995年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

「死にたくない……」

「若いから、何も気にせず、自分のしたいことをする。若いから体が女を求めている。俺はセックスが好き」

若さはいつまでも続かない。

吐きそう……
昼の休憩時間に見る作品ではなかったわ。
ああ……

怠惰で、その時したいことをするガキ達=kids

群れで行動することでしか己を誇示できない切なさと
無軌道の末を想像できない愚かさと
自分の快楽のことしか考えてない気持ち悪さ
を見せつけられた気がする
久しぶりにすこぶる嫌悪感を煽られる作品だった

冒頭、12歳の女の子を口説き落としSEXに及ぶテリー
相手の子は処女
テリーは処女としかSEXしないvirgin killer
これがそもそもめちゃくちゃキモい
テリーの喋り方も鼻にかかるような声でキモい(そう演じた役者の子が凄いのか)

テリーは友人キャスパーと溜まり場へ移動
この溜まり場での男だけの卑猥な会話と
所変わって女だけの卑猥な会話が交互に映される
みんな10代の若者
男と女の異なる性の感覚

テリーの元カノ ジェニー(クロエセヴィニー!若い!!)は、遊び人のルビーに付き添い、HIVの検査へ。ジェニーはテリーとしかしたことがない。なのに、、
まさかのルビーは陰性で、ジェニーが陽性。
……ということは、冒頭でテリーに処女を奪われたあの女の子は……(怖)

ショックで怯えつつもテリーを探すジェニー
彼はなかなか見つからない
しかも、彼の目線には、新たなターゲットが。。

喧嘩も1vs大勢だし、異性へのリスペクトのカケラもないこのガキたちには、ただただ不快感で、何もカッコいいとは思えない。
甘い言葉をかけるだけが優しさじゃない。
相手が抵抗したら、素直に引き下がるのがホントに優しい男のハズ。

テリーはどんどん被害者を増やし、ジェニーは恐怖で泣き崩れ、自分のことを大切にできない。
キャスパー、良いとこもあんじゃんと思ったけど、最後はダメだった。キモい。
ドラッグで錯乱してたとはいえ、ジェニーはキャスパーにキチンと説明できたはず。
何も言わずに身体を任せたのは、「私だけが不幸になるなんて納得いかない」の表れだったのでは?

万引きや飲酒に喫煙、子供も喫煙、やりたい放題で、今同じような映画作るなら、もっと画面にボカシや規制がかかりそう。

リアルでは、キャスパー役の子は自殺し、あの黒人の子はドラッグのオーバードーズで亡くなったのだとか。リアルが虚構を超えてしまった。

良い感じの短めの尺で、しつこくなく終わったけど、ここまでクズな面々なら、その先がもう少し見たかった気もする。
とりあえず、自分もダルシーもエイズと分かった時点で、テリーはダルシーの兄貴に殺されるんだろうな。そうなってほしい。

自分を大切にしなきゃ。。
性に関することは余計に、自分の都合だけ押し付けてくる男は最低。嫌だけど彼のために…と合わせることは、愛でも優しさでも何でもない。
Melko

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