【第17回ベルリン映画祭 金熊賞】
『EO イーオー』などのイエジー・スコリモフスキ監督作品。ポーランド出身のスコリモフスキが初めて外国で撮った作品。
どうしてもポルシェでラリーに出たい男が、あらゆる手段を使って手に入れようとする。本筋はこれだが、ヌーヴェル・ヴァーグ的な斬新な手法で演出している。
出てくる人みんなおかしい。特に主役の青年はほとんど狂気に近い。
面白い筋書きかと言われると、それは違うと思う。無軌道な若者と彼についていく女のロードムービー的な側面もあり、じわじわくる作品ではある。
ただ、やはり何も説明してくれないので途中で飽きてしまったのも事実。行き当たりばったりなのはいいが、展開としては少し弱い。
挑戦的な演出は評価するが、メリハリがなく退屈。いかにもベルリン映画祭というチョイスではある。