サラリーマン岡崎

マネーボールのサラリーマン岡崎のレビュー・感想・評価

マネーボール(2011年製作の映画)
4.1
情ではなく、統計で野球を勝ちにいく今時な今作は、
普通の映画からしたら、理論で人の首を切っていく非常な人物が主人公だ。
だから、主人公への共感度はほとんどの人が5点満点中2点くらいだと思う。
サラリーマンをしていれば、理解できなくもないが、
娯楽として野球を楽しんでいる立場としては、非常すぎる。
自分が統計で安く集めた選手をバシバシ切っていくし。
しかも、試合は見ないというプライド高めな主義があるのがまた難。
結果主義で愛など感じられない。

でも、そんな共感しにくい主人公なのに、
試合に勝った時、とてつもない鳥肌が立つのは何故?
インビクタスやグラン・トリノを観賞した時の様な鳥肌から涙が浮き出る感覚。
これはあれだよね、ツンデレ理論だわ。
ツンツンしている彼が、いっとき見せるデレに萌える感じ。
ずっと孤独を貫き、なかなかその孤独な戦いの芽が出ず、
やっと掴んだ勝利に萌えているのだ。
共感はしないけども、なんだかんだ、観客も主人公のことは応援していたみたいね。
そんなツンデレブラピが味わえる一本です。