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スペードの女王
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『スペードの女王』に投稿された感想・評価

hasse
3.5
フィルマークスさんに要請してページを作って頂きました。

プーシキンの同名小説の映画化。監督は帝政ロシア時代、本作と『ペェター・セルゲイ』をヒットさせたヤーコフ・プロタザノフ。
主人公ゲルマンの人物描写やストーリー展開は原作に見劣りするものの、原作の現実と幻想の交錯(ペテルブルクものの特徴)を映画的表現に落とし込んだ場面が随所に見られる。

また、特筆すべきは(主人公の鬼気迫る演技は素晴らしいが)人物そのものの描写よりも、人物と背景の関係性、空間の使い方だと思う。
製作年はグリフィスの『イントレランス』と同じ1916年。20年代のソ連映画のようなモンタージュの技巧は本作にはないし、基本的にワンシーンワンショット形式だが、大勢の人が群がる賭けのシーン等で、良いショットがいくつもある。

冒頭、わらわらと集う人々、中心点はないが段々と人がはけていく、するとゲルマンがぽつんと取り残されて微動だにしない。彼が主人公であり、しかもその他大勢の連中とは異質のダークでクールな雰囲気を称えていることが瞬時に感じ取れる。

若い頃の伯爵夫人が右下に配置され、画面の下半分はカードを並べるテーブル、上半分は空間をぎっしりと埋めるように貴族たちの顔、顔、顔。それが決して平面的ではなく立体的な画面として構成され、ほかの一切のテクニックなしに、この場面の緊迫感や熱気を感じ取れる。ストローブ=ユイレ監督の『アンナ・マグダレーナ・バッハの年代記』の画面構成に近いものを感じた。

老いた伯爵夫人は生気がなく、歩くのもやっとで、大体四分割された画面の右下、左下に追いやられ、存在が矮小化されている。しかし死後、ゲルマンの幻想に登場すると画面の半分を占有したり、カードの表面でほくそえんでいたりと存在感を放ちはじめる。

ゲルマンがドアを開けて伯爵夫人に初めて相間見えるシーンでは、夫人の回想(若い夫人と恋人)と現実(老いた夫人とゲルマン)がモンタージュによって重なる。

等々、先進的な技術が詰め込まれた野心作と言える中々の出来映えだった。