垂直落下式サミング

コマンドーの垂直落下式サミングのレビュー・感想・評価

コマンドー(1985年製作の映画)
5.0
ニコ動世代の青春。僕には、今まで1度も本編をみたことないのに、なぜかストーリーを知ってる映画やドラマがいくつかある。その代表がこれ。本家本元のいちばん有名な玄田哲章バージョンで素材の味を堪能。
本国では、とかく吹き替えが有名な作品だ。日本人が愛した作品であることは間違いない。レンタルビデオ店には、残念ながら吹き替えが収録されていないバージョンしかなく残念だったけど、日本語吹き替え完全版Blu-rayなるものがAmazonのおすすめに出てきて、価格は驚きの1000円!とんでもねえプライスレス。即購入!安いだろ。今年はコマンドーだろって。お正月休みのお楽しみでした。
コマンドー!繰り返します。コマンドー!筋肉もりもりマッチョマンの変態だ。OK?OK!ズドン!残念だったな、トリックだよ。10万ドルPON!とくれたぜ。とんでもねえ、待ってたんだ。空手の稽古があるの!今日は厄日だわ!殺すのは最後にしてやると言ったな、あれは嘘だ。うわああああ!ただのカカシですな。もちろんですプロですから。なにが始まるんです?第三次大戦だ。カチャカチャカチャカチャデエエエエーン!こいよベネット。怖いのか?野郎ぶっ殺してやる!死体だけです。台詞が、音が、存在しないリズムが、何回も必要以上に脳内リフレインする。
ストーリーを通しでみたのは初。なんのことはない娘大好きパパががんばるナメるなよアクション。やはり圧倒的に強かったメイトリックス大佐。そして、高圧電流で感電しても、すぐ殴り返してくるベネットの鬼耐久の俊速戦線復帰に笑ってしまう。電話ボックスを揺らして報告阻止するところと、最後に殺すって言ったやつを二番目くらいに殺すところがお気に入り。
てか、こんな映画だったんですね。知ってたけど。日本の文化圏での熱量は、海外の評価とはちょっと違うんじゃないかな。僕のコマンドーにいたっては、もはや原型をとどめてないっていうか…。
「日本人が愛した映画」は、ちょっと語弊がありそう。環境が味方してそこらに勝手に繁殖しちゃった外来種みたいな…、ブラックバスとか、マングースとか、そっち系。生命力はパワーだよ。
世に珍しき音MADで完成するインターネットカルチャー以後のクラッシック。本編が抜群の素材であって万能食材だ。切り抜きネットミーム文化を先取りした捨てどころのないアンコウムービーをご賞味あれ!