このレビューはネタバレを含みます
大まかに言えば、「ロブ・ゾンビによる『悪魔のいけにえ』の非公式リメイク」。
『悪魔のいけにえ』を軸として、バッドテイストなホラー映画のサンプリングが満遍なくまぶしてある。
映画を「見世物小屋」として規定しており、その意味において上出来である。
これはなかなかのこけおどしである。
対位法を駆使した音楽の使い方もよし。
コースターに乗りながら殺人鬼を見せていく件は、昔ダウンタウンのごっつええ感じでやっていた「サラリーマン・ツアーズ」みたいだ。
キャプテン・スポールディングのビジュアル、魚人間に改造されてしまう恐怖、大いにタメてからの射殺、などがとくに見所。
しかしこれ、トライブの人数が多すぎじゃなかろうか。
各人のキャラ掘り下げがやや淡白であり、泥中の人はファミリーなのかすら不明。
ラストでキッチリ獲物を仕留めるのは、『悪魔のいけにえ』に対するディスリスペクトであり、リスペクトでもある。