ヴレア

12モンキーズのヴレアのネタバレレビュー・内容・結末

12モンキーズ(1995年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

「ブレードランナー」みたいに、もう暗くて、ジメジメして、退廃的なSF大好き。

ウイルスによって人類はほぼ死滅し、地上に住めなくなるというのは新型コロナでパンデミックが起きている今だからこそ、決して絵空事ではないリアリティを感じさせる。

荒廃した未来における機械などのデザインがギリアムらしいアナログ感満載なのもいい。
タイムマシンの造形にしても「BTTF」みたいな格好良さとは無縁で、透明なビニール内に全裸で寝そべり、体に配線を繋がれるというダサ過ぎるスタイルだ(笑)

過去に戻りウイルスがばらまかれるのを阻止するのが目的だが、そこで巻き起こる様々なサスペンスや女医とのラブストーリーが展開されて行くので飽きさせない。
というか女医と恋に落ちるのは最初から運命で決まっていたというのが泣ける。

冒頭から何回も繰り返し映し出される主人公が幼い時に空港で体験した光景。
それは人類が破滅した後に実験体にさせられても主人公の心の奥深くに刻まれていて、その夢を何度も繰り返し見たに違いない。
だからこそあのラストシーンは何度観ても涙が出る。
ヴレア

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